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    ふつきのとー

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    ふつきのとー

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    ドルパロ③
    ライブのMC

    🎆くんお誕生日おめでとう~の気持ちは込めました。
    しかしなんとまあ、私だけが究極楽しい何かが出来上がりました。
    なのでめっちゃ読みづらいと思います。
    少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

    ライブの感想ブログとか拝謁させて頂くとこんな感じですよね?

     地上で花火が爆発したような曲で締め括られ、余韻が消えきる前に、入れ替わりに割れんばかりの歓声が上がった。
     それが鳴り止む前に、暗闇が場内を一旦包み込む。すぐに照明が付けられたが、それはパフォーマンスの際とは違う、目に慣れた白色。
     前半パートが終了し、ここからしばらくメンバー同士のMC、つまりは雑談が始まる。
     メンバーの素の部分や仲間内での関係性を是が非でも知りたいファンにとってはお楽しみ時間であった。


    🌌「みんな~! ありがとう~! お陰で前半戦は大成功だよ。僕、キラキラしてたかな?」

    \ してたー!! /

    🌌「ありがとう! みんなもキラキラだったよー!」

    \ きゃー /

    🎆「ちょっとまったぁ! 何でギンガが仕切ってんだよ」
    🌳「チームのリーダーはシン君ですよ!」
    🆕「あはは…」

    \ かわいー!! /

    🆕「じゃあ、リーダーぽくここから仕切るな。あ、しばらくオレたち喋るからみんな座っててー」



    🆕「シマカゼ、前半すごい勢いだったな。特にソロ曲のダンス、かっこよかった~」
    🆖「さすがアニキだぜ! 究極最高だった!」
    🎆「ロックだったぜ!」
    🌳「自分も痺れました!」
    🏝️「なんだか照れるな。とにかく練習したんだよ」
    🆖「家でもずっと練習してたよな。夜中にうるさーいって母さんに怒られちゃって」
    🏝️「ちょ…ナガラ!」
    🆕「あれってさ、今度のドラマの主題歌だよね? ヤマカサとW主演の…タイトルなんだっけ」
    ⛰️「『the Prince of Darkness』だ」
    🎆「無駄に発音がいいな…」
    🌳「何か怖そうですね」
    🆕「ファンタジーぽいのなの?」
    🏝️「それは秘密だよ。でもすごく作り込んである台本だから、ぜひ観てくれたら嬉しいな」
    🌌「二人は対立するんだよね?」
    ⛰️「詳しくはまだ言えない。だが普段とは違う雰囲気のシマカゼが見られることは保証する」
    🆖「ちょっと台本見せてもらったけどさ」
    🌳「ナガラ君の特権ですね」
    🆖「オレが相手じゃなくて良かったと思ったよ。アニキ、真っ黒…」
    🏝️「ナガラ!!」
    🌳「し、シマカゼ君! ちょっと今技かけるのは…」
    🆕「真っ黒と言えばさ! 有名な妖怪がいて…」
    🔧「シン、ちょっと裏まで来い」

     何やら早口でしゃべり始めたシンをアブトが引きずっていった。
     これはもはやお約束で、会場全体が手を叩いて笑う。

    🌌「さて、ドラマの話もいいけれども、実は今日は特別な日なんだ。皆、もう知ってるよね?」
    🌳「今日はハナビ君の誕生日なんです!」
    🎆「へへ、ちょうどライブの日と重なるなんてラッキーだったな」
    ⛰️「ラッキーと捉えるのが君らしいな」
    🌳「みんなで一緒にハッピーバースデーを歌いましょう。せーの」

     会場全体から沸き上がるハッピーバースデー。緩やかだが力強い波のようにうねり合って一つとなる。
     そうしてる間に、裏から大きなケーキをキャスターにのせて運んできたシンとアブト。
     前面の巨大モニターにケーキがクローズアップされる。
     白いクリームたっぷりで、赤いイチゴがこれでもかと乗ったケーキ。刺さったホワイトチョコレートのプレートにはハナビの似顔絵が可愛く描かれていた。

    🔧「火の使用は控えるべきなので、エアーろうそく消しをしてくれ」
    🎆「エアーかよ」
    🌳「まあまあ、お願いします」
    🎆「オーケー、ありがとな皆! せーの…」

     ふう…とハナビが吹き消す真似をした途端、会場内の照明がすべて落ちた。

    🎆「は!? ええ!? ブレーカー落ちたか!?」

     ハナビの慌てた声が響いた会場に、明かりが灯された。天井からの強烈なライトではなく、地上から。
     観客席がハナビのイメージカラーの赤い光で埋め尽くされた。
     会場の観客が持つペンライトたち、一つ一つは小さな粒でしかないそれが集合体となった光景は、山頂で見上げる星空が目の前に広がったかのような、あるいは宇宙の真ん中にいるかのような、いっそ幻想的なものだった。
     言葉もなく立ち尽くしているハナビに、メンバーがしてやったりと言わんばかりに種明かしをする。

    🌌「驚いた? 本番前にファンの皆にこっそりお願いしてたんだ」
    🆖「直前までバタバタ調整してたから気づかなかっただろ」
    🌳「どっきり大成功ですね」
    🏝「いつもライブ成功のために全力で取り組んでくれてありがとう」
    ⛰️「君の情熱は物事を計り知れない未来へつなげることが多い。いつも感謝している」
    🆕「みんなハナビが大好きだよ。……。おいアブト、お前も何か言えよ」
    🔧「…お前がいてくれてよかった。シンが、チームが、…もちろん俺もが、こうして今日ここに立ってられるのはお前のおかげだ。もちろん、ハナビだけじゃないが…」
    🌌「一番デカい感謝の言葉きたね。何だか僕も感激して何も言えないや」
    🌳「ハナビ君のお父さんお母さんにも感謝です。ハナビ君、産まれてきてくれてありがとうございます」
    🎆「……」
    🌳「ハナビ君?」
    🆕「ハナビ?」
    🎆「……オレ、後半戦、何もできなくなるじゃねぇか」
    🆖「あ、マジ泣きしてる?」
    🎆「だーーっ! 涙なんかロックな気合いで吹き飛ばしてやるぜー!」
    ⛰️「鼻声」
    🏝️「ティッシュいるか?」
    🎆「いらねぇよ! 全員サンキュな! よーーっし、こっからぶちかますぜ!」


    「いいか!? 俺たちの魂を掛けたロックなライブをラストナンバーまで、最後の一音の余韻が消えきるまで見届けてくれよ! その覚悟はできてるな!?」


    「後半戦行くぜ―――!」

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