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    雨宮咲

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    雨宮咲

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    ツキピカ世界のリョウと衛の出会いの話

    #書きかけ
    unfinished
    #涼衛予定?

    負けず嫌いそれは春の日差しの陽気に包まれた日のこと。
    俺は春から高校から大学に進学した。
    幼い頃、ある事件で助けてもらった七賢者であるコウの隣にいるよう努力した。だからこそコウに相応しいように、常に小学校から高校までは、学年なんて関係ないテストではどの教科もほぼ満点で全て一位をキープしていた。むしろ大学の入試でもトップの成績を収めていた。
    そう、大学での最初のテストの順位を見るまでは。
    「なっ!!」
    「珍しい、リョウが一番じゃなかっただなんて」
    隣にいる俺の腐れ縁、ケンが余計なことを言っていたので軽く睨みつけ、もう一度掲示板を見る。
    掲示板にはある教科だけは俺は二位だった。
    その教科は俺が得意とする魔法学の基礎とも言える魔法理論学。そのテストではほぼ満点に近い数字を出したのに、二位。
    そのショックとすぐさまに一位の名前と点数を見る。
    一位の点数は…………100点。その人物の名前は
    「藤村…衛」
    聞いたこともない名前だ。
    「あー藤村衛先輩か」
    「ケン知ってるの?」
    「知ってるも何も、俺らの研究室の先輩だよ。俺も会ったことないけど」
    「先輩……」
    俺らが通う魔法大学の有名な研究室。
    そこではかなり強力な魔法を扱うことが有名で、そのため魔法省しか使えないマジックアイテムや本が保管しており、所属の研究生は使えるとのことで人気が高い。そのため毎年魔法能力や成績、面接を突破したものしか入れない。
    俺とケンはすぐさまその研究室に入り、俺は本などを読み勉学に勤しみ一方、ケンは持ち前の明るい性格で研究室の様々な先輩と仲良くなっては色々と情報を仕入れては俺に伝えてくれる。
    だけどそんなケンでも会ったことない先輩が一位。
    「他の先輩曰く、ちょっと不思議な先輩らしいけど」
    「不思議?」
    「俺もよくは知らないけど、テストとかしか出会わない激レアな先輩らしい」
    「え?つまり授業に出てなくてあの点数てこと?」
    そうらしいというケンの返事に俺はショックを受けた。テストと言っても教科書とか読むだけであんな点数を取れることは難しい。なのに、授業を出ずに独学で……なんだかムカつく。

    試験結果を見た後、授業があるケンとは別れ、魔法理論学のテストでもらった問題用紙を持って、併設する図書館に足を運んだ。もちろん、テストの復習をするためだ。
    図書館に着き、どこかしら静かで人気がない席がないかと探した。
    選択制になったとはいえこの時間には学生は少なく、一般客、概ねは研究者などの人たちがちらほらといた。そんな中であまり人気もない場所の席を見つけては確保し、魔法理論学、主に俺がつまづいただろう成長を促す魔法理論の問題を中心の本を探してた。
    見つけた。
    探していた本を取ろうとすると反対側も同じように手を伸ばした触れる。
    「!ッ」
    すぐさま手を引っ込めると、同じく手を伸ばした男から「おっと、す、すみません」と謝ってきた。
    俺と同じタイミングで手を伸ばした男は、長い赤茶色のボサボサな髪から目立つように木星の守護級の使徒の特徴である植物の花々が咲いているのが目立つがなんというかだらしがないというのが印象だった。
    こんな時間にこんな見た目からして……研究者なんだろうか?
    「いえ、俺の方こそすみません。どうぞ」
    俺は丁寧に謝罪し、外で使う社交的な笑顔を向けながら男に本を譲る。この本以外にも成長に関する魔法はあったはずだし、大丈夫か。
    「え、いいの?お兄さんもこの本探してたんでしょう?」
    「いえ、成長を促す魔法理論の本は他にもありますので」
    「成長を促す魔法理論…それならこっちの方がおすすめだよ」
    男を少し斜めにあった本を取り、俺に渡す。
    その本のタイトルは俺でもあまり知らない本で、パラっと見る限り成長を促すことの理論と結果、はたまたその応用まで記載している。こっちの方が確かに今回のテスト問題にあっている。
    「あ、ありがとうございます」と俺がお礼を言うと
    「お兄さんに喜んでもらえて何より。こっちも成長を促す魔法理論は書いてあるけど、主に魔法と生物の成長の関連性を理論を唱えているからね。俺は生物の成長の方の理論で調べたいことがあるからこっち」
    と男は裏表もない笑顔を向ける。
    そこ笑顔が少し羨ましいと思うばかり。
    それにしてもやっぱり研究者だから詳しい。
    「それじゃあ、俺はこれで」
    と男はさっきの本を持って、お辞儀をして、その場を立ち去った。
    俺も勧めてくれた本を持って確保した席へと戻った。
    多分これ以上でもこれ以下の接することはないんだろうと思いながら、今回のテストの復習し始めた。

    それから数日後のこと。
    俺は空き時間を使っても勉強しようと図書館へと足を運んだ。入り口には図書館の職員が作ったコーナーが目に入った。テーマは受賞された魔法理論。
    普段ならそこまで足を止めることはなく、流すが、今回はそうゆうわけにもいかなかった。
    ある論文の筆者、藤村衛の名前があったからだ。
    あの図書館の後、俺も研究室の先輩方から藤村衛について色々と聞いてみた。
    藤村衛。
    魔法に関する才能がずば抜けて高く、その才能を大学から買われ、奨学金がもらえる特待生。
    普段は授業に出ずに、寮の部屋に籠ってることが多い。本来なら出席も成績に入るところ、藤村衛が在籍中に発表した画角的かつ革新的な独自の魔法理論は世間をあっと言う間に驚かせ、様々な魔法連合や研究者たち、大学からも授業は免除されるほど注目を浴びている生徒。
    たださすがにテストの時には成績に関係するのかひょっこり顔を出してはテストを受け、結果は数々の授業も優秀な成績を残した。
    先輩方曰く少し不思議なやつだけど、いいやつだよと誰しも言っていた。
    そんな男が発表した論文のタイトルは、歌と魔法の関係性について。
    ぱらっと見るがかなり理論としては筋が通っているからこそむかつく。さらにその本人も歌と呪文の組み合わせについても書いてあり、それがかなりむかつく。
    俺は論文を棚に戻し、こないだのと同じ席に向かう。いつもならあまり人がいないエリアだから、予習復習にはちょうどいい。見つけてからはそこを定期的に使っていた。
    だけど今日は違った。その席には先客がいた。
    こないだのボサボサ頭の研究者が机に大ぴらに静かに寝ていた。本がまばらになっていることから状況から察するに寝落ちというものである。
    こうゆうのは自分の部屋で寝ればいいのに。
    俺ははぁとため息を吐きながら、起こそうとしようと肩に手を伸ばすと、男は「ん……」と言ってこちらに顔を向けた。
    前にあった時は、使徒の特徴である白い花にボサボサの髪で顔まで伸びていたからわからなかったけど、コウには敵わないけど顔のみなら俺好みであった。
    こんなに綺麗なら、ちゃんと髪とか整えていればいいのに。
    そう思いつつ、前髪を触ろうとすると男は「ん……」と髪と同じ色の目が見えた。
    「君は……こないだの」
    「えっと……」と言い淀むと男はハッとしたのかすぐさま、立ち上がる。
    「いいいい、今何時!?いや、むしろ何日!?」
    「……30日ですけど」
    「30……!!」
    男は俺の答えを聞いてますます表情というよりかは顔色が悪くなる。
    「やばいやばい。し、〆切が〜」
    男は急いで机に広がっていた本やら紙などを急いで片付ける。
    どうやら何か提出があったらしく、その〆切が今日なんだろうと察する。こうゆうものは前々からコツコツとやればいいのにと毎回遅れる誰かさんのことを思う。
    ただ目の前の男には前回の本の借りもある。このまま借りをしているのも俺としても不本意でもあるし、何より研究職なら今後何かしらメリットがあるだろう。別に、誰かさんたちのお節介が移ったのではない。
    俺は慌てていた男に
    「良ければ手伝いましょうか?」と声をかけた。
    男は長い前髪から見えるキョトンとした表情で
    「へ?」と答えた。
    「学生の身分ですが、これでも魔術師の端くれです。何か手伝えるかと思うのですが……」
    いつものように表の顔と丁寧な言葉で男に声をかける。すると男はパァと明るい表情で、「是非ともお願いします」と即決した。
    それからこの男の〆切として俺は男が指定する主に植物や歌の魔術を中心に本を探し、男は紙に色々と書く。
    多分先ほどのメモやら見る限り、理論自体は完成はしているが、裏付けとしての俺に頼んだ本に記載しているのだから引用するんだろう。
    ただ自分の理論を言うのであれば誰でもできるが、論文として根拠や他の理論との結びつきすることで頭の硬い奴らを納得するさせるのだろう。
    そして論文を完成したら男は速攻荷物をまとめて俺にお礼は必ずするからと言ってすぐさまその場に立ち去った。途中転けそうにもなったけど、なんだか少し達成感を感じつつ、俺は時間を見て次に入ってる授業の教室へと向かった。

    それからその出来事から1週間後。俺はいつも通りに図書館に足を運ぶとそこにはあのボサボサ髪の男がまたもや寝ていた。今度は机には何もない。
    さすが二度目と机の状況から寝にきたのかと言うばかりき今度はしっかりと男の肩を揺さぶると
    「寝るなら自分の部屋で寝てください」
    男はパッと起きて、俺の方に顔を向けるとパァと表情が明るくなる。
    「お兄さん!よかったぁ〜無事会えたぁ〜」
    「え……」
    どうやら俺を待っていたらしい。なんで?と疑問に思ったけど、すぐさま男から答えが出た。
    「こないだの手伝ったお礼したくて、ここに来たら会えるかなぁて思って待っていました」
    えへへと男は苦笑しつつ、安堵してる様子。
    「お礼て…別にそこまで。必要な本を探したくらいで大したことしてないですよ」
    こないだ手伝いもほとんどが該当の本を探したぐらいだ。あんぐらいは普通の人ならましてや魔法を使えばなんとかなるのに。
    「俺にとっては大したことなんです」
    ムフンと幼い子が勝ち誇るような表情が少し可愛いと思ってしまう。
    なんと言うか会うのが3回目にしてもかなり陽気な……いや人懐っこい性格で誰かさんと気が合いそうな感じ。まぁ俺は嫌いではなかった。
    「それではお礼なんですが」
    「あ、今更だけど敬語じゃなくて大丈夫だよ。あんまり堅苦しいのは好きじゃなくて」と男は少し恐縮する。
    本人がそういうならいいだろうと俺は構なしに敬語をやめる。
    「わかった。それじゃあお言葉に甘えて。お礼だけども」
    「うんうん。なんでも大丈夫だよ。こう見えてもお兄さんかなり稼いでる方だし、時間も明日に控えている論文の発表会までは暇なので」
    「……今なんて言った?」
    「暇なので」
    「その前」
    「明日に控えている論文の発表会までは?」
    この男、正気なんだろうか。
    こんなボサボサ髪で前髪で顔を見れない、肌もカサカサ、服もヨレヨレの姿で論文の発表会に出るというのか?
    手伝った論文をこんな姿で発表されては俺の気分が悪い。
    予定変更。本当は就職の時に有利になるよう推薦書でももらおうと思ったけど、やめた。
    「決めた。今から連れて行く場所に付き合ってくれる?」
    「うん、喜んで!」
    と男は笑顔で返事した。

    そして3時間後
    男は俺のお気に入りの服屋や化粧品を扱うお店に連れて行き、そこで綺麗な服や保湿クリームなどを買った。
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    (これからどうしよう……)

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