俺とさまとき俺は「いちろー」。
「さまとき」という「にんげん」の「かいねこ」だ。
さまときに拾われる前は、のらだった。
「じろー」と「さぶろー」という弟と3匹で暮らしてた。
色々あって今はさまときのかいねこだ。
さまときはにんげんだから、「しごと」というものをする。
なんでも暮らすのに必要らしい。
俺は難しい事は分からないけど、大変な事なんだと。
だからあんまり家にいない。
出かけてる事の方が多いと思う。
俺はしごとに行って欲しく無いから、さまときの邪魔をする。
朝、さまときが起きた時に甘えに行く。
前に甘えたら、さまときが1日家にいてくれたからだ。
さまとき、今日も俺と一緒にいよう、一緒に遊ぼう?
「んー、おはよう一郎。なんだ餌か?」
餌?確かにお腹空いた気がする。
さまとき、餌食べたい。
「待ってろ、今やるからな」
さまときは起き上がって「餌を食べる場所」に行く。
前に「きっちん」って名前だった気がするけど、俺は餌を食べる場所として覚えた。
さまときが棚から俺の餌を出してくれる。
朝はかりかりするやつ。
夜は柔らかいやつ。
俺はどっちも美味しいから好きだ。
俺の餌入れにかりかりするやつを入れて、さまときは自分の飲み物を何か作ってる。
確かあれはさまときが好きなやつ。
毎日飲んでるから覚えた。
「一郎、美味いか?」
さまときが話かけながら俺を撫でてくれる。
今日も美味しいな、さまとき!
俺は返事をするんだけど、さまときにはなかなか通じない。
俺はかりかり音を立てて食べる。
その間にさまときは別の部屋に行ってしまう。
あ、今日はさまときがしごとに行かないように邪魔するんだった。
俺は急いで餌を食べて、さまときの所へ行く。
さまときは「そふぁ」に座ってなんだか難しい顔をしていた。
俺はそふぁに乗ってさまときに擦り寄る。
なぁさまとき、今日はここでゆっくりしようぜ。
ほら、俺のお腹撫でていいぜ?
俺はさまときの膝の上に乗り、お腹を見せる。
さまときは俺のお腹が好きだ。
いつも丁寧に撫でてくれるし、たまに顔を当ててくる。
にんげんはお腹に顔を当てるのが好きなんだろか?
じろーとさぶろーは、たまに乳が欲しくて俺のお腹舐めるとかがあったけど。
それとは違うし、さまときの息?が当たってくすぐったい。
とにかくさまときは俺のお腹が好きだ。
これでしごとには行かないはず。
「なんだ一郎、今日も甘えただなぁ」
さまときが丁寧に俺のお腹を撫でる。
うん、最高。
今日もさまときの手が気持ちいい。
俺はごろごろと喉を鳴らす。
ごろごろ喉を鳴らすとさまときが優しい顔をした。
「悪いな一郎、今日も留守番頼むな」
え、さまときしごと行くの?
俺はびっくりして起き上がる。
そうしたらさまときは、立ち上がって「ふく」をかえに行った。
俺は後を追いかける。
さまときなんでしごと行くの?
「ん?今日はそこまで遅くならねぇよ。帰りにちゅーる買ってきてやるな」
え!ちゅーる!?
ちゅーるは俺の大好きなおやつだ。
さまとき、ちゅーる食べたい!
俺はさまときの足元に擦り寄る。
ついでに匂いつけもする。
さまときはすぐ匂いが無くなるからな。
「一郎…今日は本当に甘えん坊だな?どうした寂しいのか?」
さまときが俺を抱きかかえてくれた。
さまとき仕事行くなよ、俺やだ、一緒にいて。
「一郎、今日も可愛いなぁ…」
さまときが撫でながら「げんかん」へ向かう。
そうだろ、俺今日も可愛いだろ!
「行ってくる」
いつもは撫でで終わりなのに、今日はさまときの顔が俺の顔まで近づいて、さまときの口が俺の鼻に当たる。
さまときの口は柔らかくてびっくりした。
俺をそっと下ろして、さまときは家を出た。
俺は何故かずっとびっくりしている。
にんげんの口はあんなに柔らかいんだ…すごい…
またしてほしいな…
今日もさまときが帰ってくるまで、さまときの布団で昼寝をしたり、遊んだりしよう。
早くさまとき帰ってこないかな〜
ここから書き下ろしになります!
セブンイレブン
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