■■■ 大惨事 おまけ.
まだ二人がプリーストとアサシンだった頃の話だ。
「二つ出たから丁度いいよな」
アサシンはそう言って当時まだプリーストだったクロノスの掌に乗せたのは銀の指輪。
クロノスはそれを見て瞳を瞬かせる。
アサシンであるラズはクロノスの様子に気がつかず、自分の分の指輪を太陽にかざした。
「よかった。欲しかったんだー」
ラズがそう言うのは今ルティエでリングに名前を彫ってもらえるからだ。
イベントがあるたび何でも作る好奇心の塊のようなこの男の横に、クロノスは青石を掴んでワープポータルを開いた。
そしてラズをそこに蹴り込む。
「何するんだよっ! ・・・・て、え?」
浮遊感に軽くめまいを起こしつつ、気がつけばそこはルティエのまさしく今からラズが行こうとしていた建物の中だった。
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