Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    333

    星明かりの交響曲展示物置き場。
    感想いただけると励みになります。
    https://marshmallow-qa.com/btukmmm?utm_medium=url_text&utm_source=promotion

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 18

    333

    ☆quiet follow

    【三上君と笹塚さん】
    サマサバイベスト後の捏造。
    なんとなく、笹塚さんの近くが居心地よくなった三上君の話。
    (BL要素はないですが男子しかでてきません)
    三上君、本来は歯に衣着せぬ性格と言うか、辛辣だし毒舌家で
    自分の身内側と認識すると途端に素を出して遠慮しなくなる感じあるので、
    笹塚さんとは元々馬が合いそうだなと言う話。

    #サマサバ
    #三上蒼司
    aojiMikami
    #笹塚創
    creationOfSasazuka

    闖入者SPLASH!サマー・サバイバル後の三上君と笹塚さん



     週末の合同練習後の菩提樹寮は、いつにも増して騒々しい。
    「よっしゃ赤羽、スマブラ対決するぞ!」
    「良いですね、負けませんよ!」
    「……対決ってことは勝ったら何かもらえるの?」
    「では明日の昼食を負けた者が奢ると言うのはどうかな」
    「あーもー、流星素振りまではじめちゃったじゃん!」
     夕食が終わり、ワイワイと楽しそうに盛り上がっている。
    「三上君も一緒にやろうや~」
    「いえ、俺はもうちょっと明日の準備がしたいので……」
     南さんが誘ってくれたが、まだもう少し明日合わせる部分の譜読みをしておきたかった。
    (……静かな場所は)
     部屋に戻ってもよかったけど、食堂のダイニングテーブルでパソコンとにらめっこをする笹塚さんの姿があった。
     だから何となく俺は、笹塚さんの向かいに座って譜面を広げる。
    「……何?」
     譜面に書き込みをしていると、笹塚さんが顔を上げた
    パソコンのディスプレイの光が眼鏡に反射していて、少し面白い。
    「別に、今日の復習です……俺が居たって、笹塚さんは気にしないでしょう」
    「まあな」
     それだけ言うとまた笹塚さんは自分だけの世界に戻って行く。
    この前まであれだけ一喜一憂していた反応も、そう言う人だと分かってしまえばどこか居心地が良い。
    「……その音」
    「はい?」
    「その音、良いな……そのまま続けろ」
    「そのまま続けろって……」
     そう言って笹塚さんが集音マイクを俺の手元に向けてきた
    どうやら俺がペンで譜面に書き込む音を撮りたいらしい。
    別にあなたの為に書いてる訳じゃないんですけど、と心の中で独り言ちながら俺はペンを走らせる。
    静かな食堂に、俺の走らせるペンの音だけが響いている
    目の前の天才は何が良いのか分からないが、どうやら満足したようで
    何度か頷いて、ようやくマイクを引っ込める。
    「……うん、良い曲が出来そうだ」
    「出来たら俺にも聴かせてくださいよ」
    「何で?」
    「だって、俺の出した音なんですから、どんな風になるか知る権利が俺にだってあると思います」
    「……まあ、それもそうだな」
     その答えに俺は満足して、また手元の譜面に視線を落とした。



    「おやおや、随分仲良くなってるみたいだねあの二人」
     ネオンフィッシュの次のライブの打ち合わせを終えて、少し遅い夕食を取りに来た仁科は
    案外楽しそうな二人の姿を見て、やはり自分の勘は正しかったと満足そうに頷ずくのだった。




    ─了─
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏☺☺☺💯✨✨👍
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works