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    setouchCAZ

    @setouchCAZ

    【information】
    なんでもありで節操なしです。絵も字も上げます。

    【component 】
    🎨→Twitterにそのまま上げるのを憚られる絵を上げます。主に露出の多い女体化百合やR-18絵。
    🖋→Twitterのリプツリーログ等。30日CPチャレンジ走り切りたい……

    【Attention】
    ・アップロードする作品のタグ付け・CP等についてはプロフカード(https://profcard.info/u/9AFapn8DWZXHRMAIV1BLfrtrPGd2)を参照ください。
    ・R-18はTwitterリスト限定にしております。高卒済相当18歳以上の方であればどなたでも追加致しますのでお気軽にリプやDM等でお声がけください。

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    CJで30日間CPチャレンジ6日目
    Wearing Each Others’ Clothes 衣装交換
    ーーー
    ⚠️現パロ
    大学生でルームシェアをしているCとJが互いの服をシェアしている話

    ##CJ
    #30日CPチャレンジ
    30-dayCpChallenge

    6:Wearing Each Others' Clothes シーザーとルームシェアを始めてから変わったことは沢山ある。例えば出かけた先から自宅に帰った時に「おかえり」と言ってもらえること。それから家事を分担できるようになったこと。家賃や生活費を折半することで少し生活にゆとりが生まれたこと。少し考えてみるだけでもおれの頭の中には沢山のことが思い浮かぶ。

    その中でも一番良かったこと聞かれれば、おれは間違いなく彼と私物を共用することができるようになったことだと答えるだろう。


    「はあ〜、疲れた! 今日もいっぱい買い物できたぜ」
    「まさかこんなにお金を使うことになるとは思ってなかったが……」
    「とか言っちゃってェ、全然後悔してねぇくせに!」
    「まあな」

     玄関の扉を開けると部屋の中は真っ暗闇に染まっていた。先に家の中に入って靴を脱いでいるシーザーの後ろから腕を伸ばし、おれは廊下に明かりを灯す。よく見えるようになった室内は家を出た時と同じままで、当たり前のことだが少しだけほっと安心する。家に帰ってきたって感じだ。
     今日はたまたまシーザーとバイトの休みが被っていたので、以前から二人で服を買いに行こうと約束していた。おれが軽い気持ちで誘うとシーザーはすぐリビングの壁に掛けているカレンダーに予定を書き込みだしたので、当初からかなり乗り気だったようだ。それが一週間前ぐらいのことで、それから急用もできず、無事に買い物に行くことができたわけだ。
    午前中から数駅先のターミナル駅に併設された大型ショッピングモールへ行き、中にあるテナントを一軒一軒見て回るのを数時間かけて楽しんだ。楽しんだのだが、やはり一日中歩き回れば身体は疲れる。そろそろ日が落ちるという頃合いになって、家に帰ろうかという話が出たときにはすでに二人とも足に限界がきていて、お互い沢山の戦利品の入った紙袋を両脇に抱えてフラフラと帰宅したわけである。
    そうして今に至る。しかし家に帰った途端、疲れて身を潜めていた買い物への興奮が再びぶり返してくる。買い物の楽しみの一つ、それは買った物たちの開封! おれは加速度的に胸が高鳴っていくのを感じていた。いてもたってもいられなくて、玄関先に座り込んでいるシーザーが靴紐を解きるよりも先に、俺は自分の靴を乱雑に脱ぎ去る。

    「おい、人をまたぐな!」
    「ヘヘッ悪ィな! お先!!」

     彼の怒声を無視して俺はリビングのソファーに持っていた荷物を全て放り投げ、俺は洗面所で手を洗いに行く。出かけて帰ってきた後の手洗いうがいは勿論重要だが、その前にまず汚れた手で買ったばかりの物を触りたくない。これでも意外と繊細なのだ。
     おれが手を洗っていると同じようにシーザーが洗面所の扉を開いてやってくる。体格のいい男二人が並んで入るとなかなかの圧迫感だ。とはいえ追い出す程長居するつもりはないので、おれは気にせず手についた石鹸の泡を洗い流し、ついでに何度かうがいをしてから場所を退く。

    「シーザーはお腹すいてる? おれご飯より先に買ったモン確認したいんだけど」
    「俺もそう思っていたところだ。夕飯はその後にしよう」

     おれと場所を入れ替わるように手を洗うシーザーと鏡越しに視線が合った。返事を聞いて、どことなしかご機嫌そうな彼を置いて先にリビングへと戻る。シーザーが戻ってくるまで手持ち無沙汰なので、先ほど投げ置いたせいで散らばった荷物たちを一纏めに並べて整理しておく。中はどれも服しか入っていないので壊れていることを心配する必要はないのだが、几帳面なシーザーにとやかく言われそうなのでキチンとしておかなければ。

    「ここで開けるか?」

     間もなく待ち人が戻ってくる。どうやら彼は持って帰ってきた荷物を自室の方に運んだようだ。

    「うーん、おれはどっちでもいいよ」
    「ならどっちかの部屋で開けよう。姿見が欲しい」
    「りょーかい。シーザーの買った袋はそっちの部屋に置いてんの?」
    「そうだ」
    「じゃあシーザーの部屋でやろうぜ!」

     まとめておいた袋を一気に掴んで部屋を移動する。
    シーザーの部屋はいつも綺麗に片付けられている。おれの部屋に比べて置いてある物が少ないので、まめに掃除をしているからと言うよりは、ただ単に部屋を使っていないから汚れないというのが正しい。おれはついに買ったものを広げることができる! と何故だか緊張感を感じてきた。なんとなくかしこまらなくてはいけない気になって、毛足の長いカーペットの上に正座して座り込む。

    「わざわざ正座しなくてもいいだろ」
    「そーゆー気分なのよン」

     苦笑いしながらシーザーは自身のデスクの引き出しからハサミを取り出す。これで準備は万端だ。二人して紙袋の中身を取り出しどんどん床に広げていく。鮮やかな色合いのパーカーによくわからない柄の入ったTシャツ、ずっと前から欲しかったスキニージーンズ……すぐに座り込んだ周辺の床が布で埋まって足の踏み場がなくなっていく。おれと同じように服を広げたシーザーの周りも似たようなことになっている。ざっと見る限り彼の周囲には落ち着いた色が多く、互いが選んだ服の彩度の違いが顕著で面白い。
     粗方準備が整ったところでおれたちは足元に気をつけながら場所を交代する。ずっと昔から一緒に服を買いに行くことはあったが、こうして互いが買った服を同じ場所に広げて品評会をするようになったのはルームシェアを始めてからの習慣だ。多少の体格差はあれど、よほど大きすぎるか小さすぎるものでない限り、おれたちは大体の服を共有して着ることができた。自分では積極的に選んで買うことはないけれど、選択肢としてあれば着るかもしれないし、着てみたい……そういった欲を効率的に満たしてくれるので楽しい。実は今もおれが着ている白い無地のシャツはシーザーのものだし、シーザーがジャケットの中に着ている矢車菊のような青のベストはおれの私物だ。

    「シーザーも結構買ったよな〜……うわ、この服すっげえいいじゃねぇか」
    「ああ、それはお前も着るかなと思って買ったんだ」
    「えっマジ? 着る着る! おれもシーザーちゃんに似合うだろうな〜って思って買った服があるんだけど……そう、その左の方にあるパステルグリーンの」
    「これか? ……少し可愛らしすぎないか? おれに似合うだろうか」
    「ぜってぇ似合う! ほら、前に出かけた時に買ったオフホワイトのボトムスとかと合わせればいいんじゃね?」
    「まぁ白は何にでも合うからな」

     これは自分も着る、これは着ない、などと好き放題言い合いながら服のタグを切っていく。時たま姿見の前に立って服を体に当ててみたり、実際に着てみたりと気分はまるでファッションショーだ。持っている服を引っ張り出したりもするせいで、盛り上がる雰囲気に反比例してどんどん部屋は散らかっていくけれど。

    「今度頭から靴まで互いの服着て出かけねぇ?」
    「全身ってことか? 面白そうじゃないか」
    「よっしゃ決まりな! おれがオメーを最高にドレスアップしてやるぜ」
    「のぞむところだ、JOJO。おれもお前を素敵に着飾ってやろう」

     沢山の服が散らばる部屋で早速次の約束を取り付ける。おれの意識はすでに次の外出に向いていて、何をしよう、何処へ行こうなどと様々な思いが逡巡する。そのせいで片付けの手が疎かになってしまい、シーザーに苦言を呈されてしまったが。続きは夕食のテーブルを囲んで話し合うことにしよう。おれは楽しさや幸せといった心地よい気持ちだけで胸を膨らませながら、何かの魔法陣のようにおれたち二人を取り囲む布を一つずつ取り出してはそれを畳む作業に専念することにした。
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