はい、おわり。 『Im'print』なにそれ面白そう! ちょっとお酒の席でのお話。fu-fu-chanは自分の世界のお話をこぼした。何でも、自分の人格とか記憶を閉じ込めて保存出来るんだって。
しかも、どうやら今の時代にも極秘だけどプロトタイプもあるっぽい。ただ、fu-fu-chanの未来みたいに、その技術をアウトプットできる仕組み、がないみたいだけど。
だから、もし可能でもオレのチップが一つ出来るだけ。
それでもやってみたいって、ねだったら以外にも直ぐに許可がおりた。研究に大量のサンプリングが必要だから、ってことみたい。
なんか、fu-fu-chanがSonnyにこっぴどく説教されてたけど。
あは、あんな風にしょげるfu-fu-chan久しぶりに見たな。オレの前じゃないのがちょっと妬ける。
服はそのまま、小さな個室に入って数分スキャンされて、それで終わりっぽい。
勿論、fu-fu-chanが傍らで付き添ってくれる。優しいよね、オレのfu-fu-chanって。
「怖かったら、止めてもいいぞ」
いつものクールな顔はどこいったの、もー弱々しくて子犬みたいだよ。何で、被験者のオレよりそわそわしてるの?
「大丈夫だよ。だって、fu-fu-chanが危険性はないって言ったんだよ」
それは、酔ってたからなんてしどろもどろになる彼の機械の二の腕を無理矢理引っ張った。顔がぐんって近付く、怖がりな彼に唇と唇をそっと交わす。
「オイ! 人前だぞ! こう言うのは家で」
「see you later♪」
慌てふためく、顔真っ赤なfu-fu-chanをそのまま残してオレは個室に入る。窓もないそこは、少し息苦しいかも。
抑制のない機械のアナウンスが入る。目を閉じて、そこに立ち、カウントダウンが始まる。
……3
2
1
0
カウントゼロでオレは目を開ける。けどそこは、あの狭い個室じゃなくてオレが何度も通ったfu-fu-chanの家で、目の前にはfu-fu-chanが座っていた。オレは何があったか、全くわかんなくて、けどfu-fu-chanが口をパクパク動かしながら、涙を溢してオレに
手を握って……あ、そっか。
オレはもう『オレ』(Uki)じゃないんだ。