さしす歌で温泉地で任務して四人で泊まって欲しい。
関係性は、傑硝は成立済みで、五歌は無自覚片想い。
でも傑硝にはバレバレ。
男子部屋に集まり、酒盛りする四人。
歌、温泉が楽しかったのかハイペースで飲んで早々に潰れる。
深夜にお開きにすることになり、五が歌を抱えて硝と二人で女子部屋に戻る。
硝「あ、すまん。部屋に忘れ物した。先行っててくれ」
と女子部屋の鍵を五に渡す硝。
五「え?俺が後で持っていってやるよ」
硝「いや、お前には持って来れないから」
五「なに?」
硝「たぶん夏とーからメールくると思う」
そう言って去っていく硝。
歌を女子部屋に運び、携帯を確認すると確かに夏からメールが。
『先輩と頑張れよ』
「は? どういう意味だよ」
と、戸惑う五条。
声に出しつつ夏油にそのまま返事する五条。
夏油からの返事。
『私と硝子、久々に一緒にいれるんだ。部屋に戻ってくるのは朝まで遠慮してもらえるかな?』
その言葉にいろいろ察する五条。
そこで夏油のメールの意味を知って、歌姫を見る。
すやすやと夢の中にいる歌姫。
酔っ払っているからほんのり赤くなっている頬や白い肌。
(可愛い……)
が、さすがに寝ている女の子に手を出す気にはなれず、歌姫の眠るベッドに腰をかけて、頬を撫でる。
「んにゃ」
と言いながら五条の手に頬擦りする歌姫。
「猫かよ」
顔を緩めながら、ぷにぷにと指で歌姫の頬をつつく。
柔らかな頬と、長い睫毛、切り揃えられた前髪、通った鼻筋、薄い桃色の唇。
ゴクリ、と唾を飲む。
「うたひめ〜」
頬をつつきながら声をかけると「ん」と小さく返事をする。
「歌姫」
「ん〜ん」
「目、覚ませよ」
「ん」
「……チュー、しちゃうぞ」
「ん」
「歌姫」
「ん」
「好きだよ」
そう言いながら目を閉じ歌姫の額にキスを落とし、立ち上がり、窓際にある椅子に座る。
深く溜息をつきながら、目を閉じ素数をカウントし始める。
寝返りをうち五条に背中を向ける歌姫。
「……ヘタレ」
みたいな五歌。