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    染 乃

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    メグと玲ちゃん ときどき羽鳥

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    other8e

    MOURNING幸せであれ
    ※しじみ食べたことないので食感は検索してみたけど実際のところ知りません
    「嶺二」
    ぼくの名前を呼ぶ声にゆっくり目を開けると、ベッドの端に腰をかけたランランの姿があった。
    「おはよう、嶺二。やっと起きたな」
    ランランはぼくの頬をそっと撫でてふわりと微笑む。少しくすぐったい。カーテンの隙間から射し込む陽の光が、ランランのまだセットしていないふわふわの髪の毛を明るく照らしてきらきらと輝いている。
    「いまなんじ?」
    身を起こしながら聞くと、7時だと教えてくれた。ちょうどいい時間だ。
    体を起こしたものの疲労の残る体はまだ少しだるくて、ベッドの上でぼうっとしてしまう。ランランの小さく笑うような声が聞こえたかと思うと、ぎしりとベッドの軋む音と唇に優しく触れる感触。それにうっとりとする間もなくランランはぼくから離れて、物足りなさを感じて見上げるぼくの髪を大きな手でくしゃくしゃとかき乱した。
    「ちょっとー!」
    「目ぇ覚めただろ?朝飯作ってあるから早く顔洗ってこい」
    「うん」


    着替えは後回しにして、顔を洗って歯を磨いてリビングに向かうと、美味しそうな匂いがぼくを待っていた。
    「わー!すっごい!和食だ…!」
    テーブルには、お味噌汁に焼き鮭に卵焼きが並んでいて、どれもまだ白い 2846

    ak1r6

    MENU▶︎web再録加筆修正+書き下ろし約40頁 (夭折した速水ヒ□の幽霊が、神浜コージの息子13歳のもとに現れる話)
    ▶︎B6/66頁/600円 予定
    ▶︎再録は 下記3つ
    酔うたびいつもするはなし(pixiv)/鱈のヴァプール(ポイピク)/せめてこの4分間は(ポイピク)
    【禁プリ17】コウヒロ新刊サンプル「鱈のヴァプール」書き下ろし掌編「ヤングアダルト」部分サンプルです。(夭折した速水ヒロの幽霊が、神浜コージの息子13歳のもとに現れる話)
    ※推敲中のため文章は変更になる可能性があります

     トイレのドアを開けると、速水ヒロがまっぷたつになっていた。45階のマンションの廊下には、何物にも遮られなかった九月の日差しが、リビングを通してまっすぐに降り注いでいる。その廊下に立った青年の後ろ姿の上半身と下半身が、ちょうどヘソのあたりで、50cmほど横にずれていたのだ。不思議と血は出ていないし、断面も見えない。雑誌のグラビアから「速水ヒロ」の全身を切り抜いて、ウェストのあたりで2つに切り、少し横にずらしてスクラップブックに貼りつけたら、ちょうどこんな感じになるだろう。下半身は奥を向いたまま、上半身だけがぐるりと回転してこちらを振り返り、さわやかに微笑む。
    1931