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    tsukimi_mi

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    tsukimi_mi

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    俺の考えた最強の要ちゃんルート(ジュン要)の文字列のようなもの

    ※小説ではありません
    ※ストを読み返したら変更したり追記したり、消したりするかもしれません

    ----------------------

    ある日さざなみの前に、以前と同じような玲明制服姿の、背が低くて髪も短い要ちゃんが現れる。
    どういうことだ?!て驚くけど、実は今のHiMERUはぼくのお兄ちゃんがやってくれているのですと説明されて、とんでもない話にマジかよとなりつつ、「じゃあこいつは、アイドルやめちまったのか…」て少し寂しくも思いつつ、でも具体的な事は(揉み消されたので…)知らないけど大変な目にあったみたいだしなと思って「そっか…でも、元気そうで良かった」と言うジュンくん。

    「ぼくがここにいることはお兄ちゃんに見つかってはいけないのです」と言う要ちゃんに、まあHiMERUと同じ顔が2人揃ってるところをファンに見られでもしたらまずいかと思って納得するジュンくん

    再会して数日間、昔はできなかったような、自由に街に出かけてみたり、好きに買い食いをしてみたり、要ちゃんがあれをやりたいこれをやりたいと言うがままに、友達のようなことをする二人。
    相変わらずワガママで自分勝手な要ちゃんに振り回されるけど、以前と変わらない要ちゃんの様子が不思議と嫌ではなかった。
    こうしてちゃんと向き合ってみると、今のHiMERUより全然馬鹿だしガキっぽいし、似てないじゃん。何で気付かなかったんだろうなぁとか思って笑うさざなみ。

    ESでは忍くんやゆうたくんや宙くんや、遊木先輩たちと知り合って、一緒にゲームして遊んだりして仲良くなる。
    初めてやるゲームに苦戦する要ちゃんが面白くて、おらおら♪とか言いながら容赦なく負かすさざなみに、「最悪なのです!さざなみは大人げないのです!」と怒る要ちゃん。

    ESにいたら偶然HiMERUと遭遇したりするんじゃと思ったけど、何故かHiMERUや巽とは遭遇しなかった。
    仲良くなったみんながアイドルの話をするのをキラキラした目で見る要ちゃんを見ていたら、「今のHiMERUのステージを見せてやりたい、そしたらもしかしてこいつはまたアイドルになりたいと思うんじゃないか」と考えるジュンくん。

    「こんな怪しいお店にぼくを連れてきてどうするつもりなのですか?!」とか言ってる要ちゃんを連れてBeehiveへ行き、ステージからは見えないところからこっそりCrazy:BのHiMERUを見せてあげる。
    横の要ちゃんを盗み見ると、キラキラした目で、でもどこか遠くを見るような瞳で兄を見つめていた。何を思っているのか、もう一度アイドルをやりたいと思ってくれたのかどうかはわからなかった。

    帰り道、何も喋らない要ちゃんに、
    「あのさぁ…実は、今度Edenでライブやるんですけど。嫌じゃなかったら見に来てくれよ。あんたに見てほしい」と言うジュンくん。
    はぁ?何故ぼくがさざなみのライブなんか見に行かなくてはならないのですか? なんて断られるかもしれないと妙に緊張してドキドキしていたら、「そうですか。では楽しみにしています。」と言って、お手並み拝見なのですと少し笑った要ちゃんに、次のライブはいつも以上に気合いを入れよう、チケットは茨にどうにかしてもらおう、と思うジュンくん。

    後日、茨にチケットの手配を頼む時に、流れで要ちゃんのことを話すジュンくん。
    すると茨にめちゃくちゃ怪訝な顔をされて、
    「随分とおかしな事を言いますね。貴方何か大きな勘違いをしているんじゃないですか?」
    「…HiMERU氏のその秘密をもう知ってしまったというのなら、言いますが。
    十条要…あれは今も病院で昏睡状態ですよ。元気に遊ぶどころか、まともに起き上がれる筈もありません。」
    「ジュンは当時現場にいませんでしたし、あの場で起きた事は全て揉み消されたので、知らないでしょうけど」と、革命が終わった日に、要ちゃんが酷い暴力を受けたことを説明される。革命の終わりなどという言葉であやふやにしていますが、実際はただの集団暴行、リンチでしたねと。

    「それで、その十条要の名を貴方に名乗る不届きな輩は今どこに?」と言う茨の言葉を全部聞き終わる前に飛び出していくジュンくん。
    要ちゃんを探すけど、急に姿が見えない。ESで要ちゃんと仲良くなったみんなに聞くと「要くん?えっと…ごめん、誰だっけ…」と言われる。訳がわからなくて、十条要ですよ!HiMERUの弟の!一緒に遊んだでしょう!つい数日前じゃないですか!と言うけど、みんな要ちゃんと遊んだことを忘れているどころか、要ちゃんの存在自体を忘れている。

    要ちゃんがいたここ数日の事が急速に"無かったこと"になっていってることに気付いたジュンくんは、もう一度要ちゃんと再会した場所に行く。
    必死で探すけど、何故かだんだん何を探しているのか、今自分は一体何をしているのかよくわからなくなってきて、恐ろしくなって、十条要…十条要!と名前を呼んだジュンくんの前に、もう一度現れる要ちゃん。
    「居た…!あんた、急にいなくなるなよ!なぁ、これはどういうことなんだよ!」
    「…ぼくは居なくなっていません。ずっとさざなみの近くに居たのです。」
    要ちゃんはずっとジュンくんのそばに居たけど、誰にも見えなくなっていた。さっきまではジュンくんにすらも見えなくなっていた。それに気付いて愕然とするジュンくん。

    「最悪だ…オレ、あんたのこと忘れかけてた。忘れちまうところだった…」
    「…最悪じゃないのです。これでいいのです。ぼくは"無かったこと"になるべきだから」
    そう言う要ちゃんに、頭ではなく感覚で、目の前にいるこいつはもうすぐいなくなるのだということを理解するジュンくん。

    「さざなみ、きみに付き合ってあげていたこの数日間は、悪くなかったですよ。
    …ぼくは駄目な子だったけど。あんまり駄目だから、きっと神様が不憫に思ってまたご褒美をくれたのです。あの頃、一人ぼっちだったぼくにお兄ちゃんをくれたみたいに。」

    駄目な子と言った。十条要が、自分のことを。いつも無駄に自信があって、どんなにへっぽこでも「ぼくは完璧です」と言い張っていた。

    「何、らしくないこと言ってんだよ…なあ…訳わかんねぇよ…」
    訳がわからなくて、到底理解できる現象じゃなくて、感情がぐちゃぐちゃで涙が出てくるジュンくんに、一通の手紙を渡す要ちゃん。「HiMERUさんへ」と書かれた、差出人の名前の無い勿忘草色の封筒。
    「お兄ちゃんへのファンレターなのです。こないだのステージ、格好良かった。見れて良かったです。ありがとうございます、さざなみ」

    初めてこいつに感謝された気がする。
    手紙…そういえば昔も、こいつはこんな色のレターセットをばらばらと広げて、一生懸命ファンレターに返事を書いてたっけ…「さざなみ、〇〇という漢字を書いてみなさい」とか何とか言ってメモ用紙を押しつけられて、わからない漢字を聞かれたこともあった。俺も頭はあんま良くなかったから、えぇっと…?とか言ってたら「書けないのですか。使えませんね」と呆れた顔をされて、自分勝手さにムカついた。でも、今どきのアイドルにしては珍しく、そんなふうに筆まめなところがなんだか面白くて、どこか憎めなかった。そんな他愛もない思い出が、急速に遠くなっていく。

    「それをお兄ちゃんに渡しておいてください。」と言う要ちゃんに、
    「あんた…昔からそうだな。ほんと自分勝手で、訳わかんなくて…
    でも、俺は嬉しかった。あんたにまた会えて…今度は友達になれるかもなんて…、またアイドルを目指してほしいだなんて思ってさぁ…!」

    茨に聞いた、要の母親のこと。あの日、学園内では色んな事が積み重なって、暴発して、革命は終わりを迎えたけれど、犠牲となった十条要は、その母親の息子という事で、存在を暗闇に葬られた。

    オレがアイドルをやっているのは、「あの負け犬の漣の息子」と言われるのが嫌で、悔しくて、親は関係ないだろってことを証明するためだ。

    「なのに…そんなオレが、今もアイドルを続けているのに…。あんたはなんであんな目に遭わなきゃいけなかったんだよ。オレなんて、おひいさんに拾って貰っただけで、運が良かっただけで…!」

    親が原因で、その子供が理不尽な扱いを受けることは、到底納得できることじゃなかった。
    おかしいだろって、涙混じりの声で、やりきれない感情をうまく言葉にできないジュンくんに、
    「…違います。さざなみが今立派なアイドルになれているのは、きみが努力したからですよ。賢いぼくにはわかるのです。」と言う要ちゃん。

    「…はは。あんた、オレのステージ、まだ見たことねぇじゃん…。」
    「そうですね。…見てみたかった。でも、あの時誘ってくれて嬉しかったのです。」
    きみはこれからも努力して、もっと立派なアイドルになってくださいね。そうでないと許しません。
    そう言って、目の前にいた十条要と、ここ数日の要との記憶は消えた。手元には一通の手紙が残っていた。

    後日、Edenのライブの日、いつも以上にレッスンを重ねて努力してきたジュンくんに「ジュンくん、気合充分だね!今回はきみのセンター曲もあるからね!」と嬉しそうに言うおひいさん。

    「…おひいさん。オレ、今日のステージを、誰よりも見てほしい奴がいたんです。」

    今日まで、必死に努力してきた。何故かはわからないけれど。そうしなければならないという使命感があった。でも今、ステージに上がる直前になって、何故自分がこんなにも我武者羅になっていたのか、だんだんと思い出してくる。記憶の奥底にある勿忘草色の輪郭がはっきりとしていく。努力しないと許しませんと言った最後の声が頭の中に蘇っていく。
    「そいつは、今、病室にいて…暗闇の中でずっと苦しんでいて。とてもこのステージを見れるような状態じゃ、無いんですけど。
    …もしかしたら、アイドルなんてもう見たくもないかもしれないけど。
    でも、オレ…そいつに聴いてほしい。届けたい歌声があるんです。」

    まっすぐな目でそう言うジュンくんに、優しく微笑んで
    「…なら、思いっっっきり歌わなくちゃね!僕たちで!世界中のどこで、どんな思いをしている人にも、僕たちの愛が届くように!」
    そうしたら、その子にも届くに決まっているよね!
    よく通る声でそう言ったおひいさんに威勢よく返事をして、ステージに上がる。

    センター曲の披露が終わり、MCで「今日のジュンくんは特に気合が入っていたね!」と振ってくれるおひいさん。
    「っ、はい!今日は…今どんな場所にいて、どんな思いをしている皆さんにも届くように!思いっきり歌ってやりましたよぉ〜!」
    届きましたか!と言うジュンくんに、圧倒的なパフォーマンスを見て興奮状態の客席から上がる大きな歓声。
    その中に、ぽつんと立っている勿忘草色。

    見に来てくれていた。その表情は微笑んでいた。
    それが目に入った瞬間、視界がぼやけて、どっと涙が溢れる。慌てて腕で目を覆ったジュンくんに、隣にいたおひいさんが優しく「届いたね」と声をかける。
    「…はい!」

    その頃、兄の元には、差出人の名前の無い一通の手紙と、弟の容体が突如回復したという知らせが届いていた。


    終わりです

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