『喧嘩』汚染 『喧嘩』
書類を目の前に渡される。この問題を解決するために多くの汚染の魔法石が必要だった。長々と説明されれば誰だって欠伸はしたくはなる。
隣に座っていた最上が、つまらなさそうに書類をめくった後、ポケットから煙草を取り出し、自身の炎魔法でつける。ラフな格好をしてはいるものの、髪先は少し黒く焦げ、指先はカサつき切り傷で目立っている。
『最上ハンター、室内での喫煙は―――』
「僕達のおかげでこうして生きてるんですから、少しは大目に見てくださいよ」
『――――』
沈黙を了承と受け取った最上は、足を組み、イスに深くもたれながら、煙草を長く吸い、煙を吐き出す。
その隣に居た道門は鬱陶しそうにその煙を手で払う。
「外で吸ってくれない?僕にかかるんだけど」
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