カルデアに召喚されてもう3年も経つらしい。
部屋のモニターに珍しくメッセージが届いているかと思えば律儀にそんなものを送ってきたのだ。
ヴォーティガーンは寝起きのまま裸の姿でそのメッセージを黙読すると、背後のオベロンに目を向けた。
もう3年。ここに召喚されて、自分がオベロンであることに絶望したあの日。
オベロンはそこから遅れてカルデアに合流した。
突然現れて、ヴォーティガーンがオベロンとして築いたカルデアとの関係に素早く適応し、その立場に成り変わった。
この霊基に不満と怒りを覚えた彼が自分を触媒に追ってきたと思っていたヴォーティガーンは、オベロンの登場に潔く身を引いた。
なるべくカルデアに関わらないようにとドックの端っこにいたら、オベロンに手を引かれて部屋に連れ戻された。
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