ゴースト・ライト とある海の端。
母なる海はゆっくりと波打ち、終わることのない呼吸を続ける。その上を滑るように進むオーロ・ジャクソン号の行先を阻むものは周囲に何も存在しない。地底から浮かび上がり消えてゆく泡も、境界線の白む先も、その存在を拒まず、船がそこに或ることに否を示すことはない。
数刻前。
史上初、海に出た誰もが望んだ[[rb:記録指針> ログポース]]の最終地点へロジャー海賊団はようやくたどり着いたはずだった。
しかし、蓋を開けてみればどうか、嬉々として上陸した[[rb:水先星> ロードスター]]島は一味の望んだ最後の島ではなく、まだこの海には先があるという。
夢見た場所が雲を掴むように逃げていってしまったことに対しては、残念に思う気持ちも確かに存在した。
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