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    このめ(・ω・乂)

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    このめ(・ω・乂)

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    自カプはお互い庇い合うか?という話が出ているので、迷走して止まってて公開予定のなさそうなやつの一部(最後の方ww)を。
    あるオリジナルの女性(色々あって超暗い)とカイトが知り合って、時々(知り合いとして)会うようになるものの、最終的に自殺してしまうという話。救うってなんだろう?をテーマにした脳内会議出力小説で、↓は女性の自殺後のカイアデのやり取り。

    救うとは?カイアデガチ喧嘩ネタ ここはプロットの会話のみの部分↓

    「助けるってなに? 命が助かること? それで彼女は救われたの?」
    「……っそれは……! でも命さえありゃあ、救われるチャンスはあったんだ!」
    「ええ、そうかもしれない。でも、そうじゃないかもしれない」
    「……!」
    「どちらにせよ、カイトにはどうしようもなかった。全ては彼女の選択――」
    「お前はいつもそうだ!」
     吐き捨てるように叫ぶ。ビリビリと振動する空気。
    「ああそうさ、お前の言うことは正論だ。自分の選択、自分の責任、その通りだ!
     だが――そんな言葉で片付けられてたまるかよ!」
    「…………」
    「……悪ぃ、お前を責めたってしょうがねぇのはわかってる。わかってるが……クソッ……!」
    「…………。カイトは、私になんて言ってほしいの?」
    「……!」
    「仕方なかったって言えばそうやって怒る。じゃあもし、どうして死なせたのって責めたら……あなたはなんて言う?」
    「それは……」
    「わかってるんでしょう? どうしようもなかったことは、あなたが一番よくわかってる」
    「…………ッ」
    「カイトはやれるだけのことをやった、それで十分。誰にも――本人にも、それ以上を求める権利はないはずよ」



    「前から思ってたことがある。
     お前、いざとなったら俺を守るつもりでいるだろ。命がけでな」
    「……まさか」
    「誰彼構わず助けて、自分とは関わりのない国の戦場に駆けつけては戦って、世界を――救おうとしてる。稀に見るお人好しだ。今だって本当は、当事者でもねぇのに悔しがってるだろ。そんな奴が、恋人である俺を放っておくとは到底思えねえ」
    「…………」
    「俺に自分を助けないよう釘を刺して、それは自分の意志だからと、責任を感じさせないようにして……堂々と命を捨てるってワケだ」
    「そんなつもりはないわ」
    「いいや、俺にはわかる。お前は誰かのためなら、涼しい顔をして俺を置いて――」
    ――パンッ!
     左頬に鈍い痛み。拳――ではない、平手だ。
    「……少し、休んだ方がいいわ」
     そう言うと彼女は踵を返し、自分の部屋へと戻っていく。
     静まり返った部屋に取り残された俺は、ただ呆然と、開いたままのドアを見つめていた。



    ※ここに死んだ女性の夢(if)描写



    「…………」
     都合のいい夢を見た。
     彼女が何ひとつ失うことなく、幸せそうに笑っている。少しの間だけとはいえ、何度も会ったのに、あんな顔を見ることはついになかった。
    「…………、クソ」
     起き上がり、頭を抱える。
    ――彼女は、救われたのだろうか。
     もし――もし、死後の世界というものが存在するのなら。願わくばこの夢のように、幸せであることを。
     別に神とやらを信じているわけではないが、祈らずにはいられなかった。



    「……おはよ。大丈夫?」
    「ああ、一晩寝たら落ち着いた。……その、昨日は……悪かった」
    「どういたしまして」
     昨日の平手は、これまで彼女から受けたどんな攻撃より弱かったのに、どんな攻撃より――効いた。
    「それと……ありがとな、目が覚めた」
    「ん」
     彼女は肩をすくめ、軽やかに微笑んでみせる。本当に仕方のない人ね、と。時々こうして女々しくなってしまう俺よりも、よほど逞しいかもしれない。
    「……私は私で、考えることがあったわ。カイトの言うこと、あながち間違いでもなかったから」
    「…………」
    「ああ、私が死んだらカイトは悲しむんだって、そんな単純なことを今更実感したの。
     ……難しい、わよね。もし本当に、ふたりとも助かることが絶望的だった時……相手の命を助ける方を取るか、心を守る方を取るか」
    「……ああ」
    「そんな状況が来なければいいけど……戦争を終わらせて、平和が訪れて、そういう目に遭う人のいない世界にする――その渦中にいる以上は、あってもおかしくないのよね」
    ――何も、言葉が出てこなかった。
     この世界が平和になった時――そこに、その大地に、俺達が生きて立っているとは限らないのだ。
    「…………っ」
     行き場のない感情をぶつけるように、彼女を抱きしめる。
    ――全てを放り出すことはできない。だがもし、どこか遠くへ行けたら。戦争のないところへ。
     質素でもいい。そこでふたりで穏やかな生活を送れたら、どんなに――。
    「……ええ。この戦争が終わったら――終わらせたら、きっと」
     伝わったのか、それとも同じことを考えていたのか。彼女は誰にともなく呟き、俺の背に腕を回した。
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