目を覚ます。
いつも安心できる悟飯さんがそこのいる
えっち?してないみたい。
右腕疲れちゃわないかな?
頭をずらそうとすると、もそって動いて目が合う。
「悟天くん、おはよう。」
「おはよう、悟飯さん。」
今日も日が昇る
ああ〜甘えたいくらいになる。
「もう少しこのままでもいい?」
「え、うん。」
嬉しい、嬉しすぎる。
何で、こんなに嬉しいのかわからないけど、嬉しい。
「う、ヒック••••」
「悟天くん!」
起きようとする悟飯さんにしがみつく。
「ごめん、ごめんなさい。わかんないけど、嬉しくて。「いつも」一緒だったのに、俺、何か今が嬉しくて。」
「俺も、嬉しいよ。悟天くん。」
ちょっと、夢のようだな。
ずっと離れていたようにも思うし、ずっと一緒にいた気がするし。
「学校サボっちゃおうかな。」
「そうすると、怒ってくれるトランクスくんが家まで押しかけてくるよ?」
「そうだよね。」
「かかわった連中にはなぁ、ブルマだってこの技術封印してもらいてぇしよお。」
「孫くんにしてはまともなこと言ってるわね。」
「孫、いいんだな。悟天と現悟飯を兄弟としての記憶を捨てるという選択。」
「でぇ丈夫だ。悟飯がいるだろ?」
「俺?」
「何とかなるようになるってことだ。」
(だから、記憶を消すのはブルマとベジータ、現悟飯に悟天だ。)
「な、こんなへんてこな記憶持ってたってしょうがねぇだろ?」
「トランクス、いいわね。」
「はい。」
「俺も、わかりました。」
俺の記憶は消えていない。
あの時、父さんは忘れてはいけないと言っていた。
俺も、今迎えに来たトランクスも、
「悟天がモタモタしているからだろ!」
「だ、だってさ。」
「悟飯さん、行ってきます!」
「行ってきます。」
「トランクスよろしくな。」
ふたりは学校へ
静かになった部屋、あの数カ月の静かさより、今の静けさのほうが安心できる。
父さんはなぜ、トランクスに記憶を残したんだろう。
もしもはないにしても、俺は、少し心配なところだってある。
いや、考える癖が出てきている。
送り出したんだから買い物に行こう。
現悟飯とは接触はない、あっちは大学の講師研究者副教授?かな。
俺は、家事手伝い家庭教師と悟天の
「悟飯、どうしてぇ?後一個、願えるってよ。」
「俺にはじゅうぶん過ぎるくらい、今の幸せをもらってますか。」
「オレに視線をフルな!キサマもっとわがままを言ったほうがいい。どうしたいんだ悟飯。」
あの時、脳裏に浮かぶのは、
ずっと一緒にいたい気持ちだけ。
でも、それは今までの願いで叶っている。
「俺は、悟天くん••••」
「よ〜し、願いは決まった。オメェと悟天で。」
「結婚しちゃえばいいんです!」
横から大きな声でトランクスが叫んで、俺はびっくりした。
「よ〜しわかった。そこの未来から来た孫悟飯と孫悟天を結婚•••••」
「悟天くんが結婚できる年まで、俺待ってますから、それでもいいですか?悟天くんはまだ学生で、これからいっぱい学ぶこともあるから。」
「おい、悟飯。結婚してても学生はできっぞ、オラだって、若かった時にチチを嫁にしたんだからな〜ってことは、オメェらの子供も出来るかもだな〜」
「孫、男同士は出来ないんだ。学んでないのか?」
「何言ってんだ、ピッコロは口からたまご出すだろ?それと一緒じゃねぇんか?」
「悟空さん••••」
「父さん••••」
子供のことは考えていないけど、悟天くんと過ごしているだけでもそれだけでいいと思う。
「願い•••事は?どうする••••••?」
呼び出されて困っている龍の姿ってはじめて見たかもしれないな。
「ご、悟飯。買い物か?」
玄関ドアを開けてすぐにピッコロさん。
「今日の献立はカレーライスの予定です。ピッコロさんには名水百選から何かの水ですから、楽しみにしていてください。」
「わかった。一緒に行こう。」
「助かります。荷物多くなるんで。」
こんな平和な
こんなゆったりした
幸せな世界に来れたのは
悟天のおかげだから。
「トランクス、遅い。一番乗り〜」
和菓子屋に到着。
「3つください。」
「はーいよ。」
袋に包んでもらって、さて、帰るぞ。
「ありがとうおばちゃん。」
「ちょっと待って、悟天!」
「またおいでー」
今日はカレーライスって約束で朝から楽しみにしていた。
それをトランクスは朝の登校から聞かされている。
「悟天、カレーライスも好きなのか?」
「悟飯さんが作ってくれる料理はみんな好きなの。おいしいじゃん。トランクスだって一緒に食べて帰るでしょ。」
「うん。好きな人と食べるから美味しいんだろ?」
「!と、トランクス!大きい声で言わないで!」
「(どっちがでかいんだか)ごめんごめん。さ、帰ろう。悟天。」
笑顔、
オレに向けての笑顔を、素直に嬉しい。
この笑顔を壊してしまわないためにも、オレは、自分の過ちを忘れてはいけない。
悟天を守らなきゃ。