人生は選択の連続だ。しかしながら選択と言えるほど大層なことをしてきたつもりはない。摑みたい未来のためにただがむしゃらに走っていただけだ。今じゃそんな青くささが懐かしい。反面、あの頃のひたむきさを羨ましくも思う。今や己の選ぶ答えひとつで里の未来が変わる。なにかを決断するときにはどうしたって慎重さが伴うようになった。
人生は選択の連続の割に正解はない。今回選んだ道は少なくとも里長としては正しいものだった。いや正確に言えば自発的に選んだわけではない。いつかのアイツのように言えば体が勝手に動いたのだ。だから仕方のないことだった。判断は間違っていなかった。それでもあの顔を見たときに気づいた。そう、ナルトの選んだ答えがサスケを傷つけたのだ。
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