「え!?ちょっと待って!?どういうこと!?」
扉を開けた瞬間、僕は思わず声を上げた。あまりの声量で思わず口を塞いだが、出てしまった声はもう戻らない。おもわず背後の扉を後ろ手に閉めた。この声を聞きつけて誰かこられたら困るからしっかりと鍵もかけて。
そうしてもう一度、目を擦ってからしっかりと目の前の光景を見直すが、やっぱり見間違いじゃない。さっきと変わらぬ光景。けれどそれを理解するのにはもう少し時間がかかりそうなのがわかった。だって目の前には、どう考えてもつい数時間前とは明らかに違う状況なのだから。
「まって、え?ね、どういうこと!?レオナさん!?」
だって目の前には、なぜかご機嫌でこちらを眺めるレオナさんが『二人』いるのだから。ベッドの上でにこにこと眺めてくるレオナさん。ここまではいつも通りなのだけど、僕を見つめてくるキレイな緑が二揃い。どう考えてもおかしいのだ。何度考えても今この目の前の光景は日常ではなくて。けれど目の前にいるのは確かにレオナさんで。
2284