ナーヴ聖典絵本のプロット的な何か神は天に国を築き生命を貴び、民は己が神を信じ天に昇らんとす。
斯くて平穏は保たれ、国の栄華は永らえたり______


この世界には私たちを隔てなく愛し、
見守ってくださっている神様がおられます。

この世界は元々いくつかの国に分かれていましたが、神様はその全てを愛しておられました。

そんな神様には愛する御子がいらっしゃいます。
天子様は神様の子。
ひとたび祈れば百の富が降り注ぎ、
その御手を振れば千の幸が与えられ、
尊い御声で万の生命が芽吹きます。

天子様も私たちのことを愛してくださり、
私たちもまた天子様のことを愛していました。

そんなある日、天子様が悪い国にさらわれてしまいました。
天子様の御心を独り占めしようと考えてのことでしょう。
それを知った神様は大層悲しまれ、大粒の涙を流されました。
「あぁ、あぁ、なんということだろう。
私の愛は彼の国には届かなかったのだ。」
流れた涙は川となり、大きな渦となり、悪い国を一夜にして飲み込んでしまいました。

これが今や”業都の最後”と語られる出来事です。

しかしそれだけでは終わりませんでした。
他国もまた、天子様の御心を独占しようとしたのです。

その度に神様は大層悲しまれ、愛を平等に与えることができていない実情を嘆かれました。
そんな神様を見て、心を痛めた天子様がある時こうおっしゃいました。
「天に新たな国を創るのです。そうして選ばれた者のみ昇ることを許すのです。
その国に一心に愛を注げばよろしいかと。そうすればその御手から漏れてしまうこともないでしょう。」

神様はそれを是とし、天子様に選民を一任されました。

かくして神様は天空に国をお創りになりました。
その国の名前をナーヴといいます。
私たちは神様に選ばれ、この栄えある天の国に昇ることを許されたのでした。

神様は、天子様は、今も私たちナーヴの民を愛し、私たちもまたその深い愛に応えています。
この深い愛と恩義を忘れてはいけません。
私たちは選ばれたのだということを忘れてはいけません。
全ては神様の御心による平穏なのですから。