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    Tolege

    @tolege_do
    大体開けっぴろげに出せないもの、多数枚ものをいれる

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    Tolege

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    荘園軸ENN組
    バグで満身創痍になったワブとイクラの話
    (会話はワブと㌧がメイン)

    彼(もう1人)なら何て声をかけただろう、みたいな話をよく書く気がする。

    ******

    ##えん

    自室ではない天井、薬と包帯の匂い、清潔なシーツ。
    寝かせられた自分の膝もとに、背中を丸めベッドへ顔を伏せた、黒髪の大男。

    何が何だか。
    体を起こそうにも、激痛で起き上がれない。
    顔を顰めながら隣のベッドを見ると、包帯だらけの、良く見知った男が寝ていた。
    いつも頭部を覆っているフードとアイマスクが取り払われたその顔は、憔悴した面持ちをしている。

    ……そうだ、コイツと、ゲームに出たんだ。
    そこでバグが発生して。
    殴られても全くダメージが溜まらなくて、ハンターが躍起になって殴りつけてきて。
    帰還後に、イライが血反吐を吐いて。

    ため息をつく。
    こうなるくらいなら早く投降すれば良かった。

    「ナワーブさん」

    重く掠れた声。
    ノートンは腕を枕にした格好のまま、こちらを見た。

    「あぁ。他の奴らは無事か」
    「…他人より自分の心配したらどうです?」

    これでもかってほど呆れた物言いに、疲れが滲んでいるように思えた。
    当分ゲームは無いでしょうね、と、ベッドへ背中をもたれさせる体勢に変えながら、ノートンは言葉を続ける。

    「男の人きて〜って呼ばれたから何かと思えば、なんです、何で血まみれで倒れてるんですかアンタら」

    …それ、もしかして庭師か?
    似せる気の無さに少し可笑しくなっていると、心の内を見透かされたように睨まれてしまった。
    ノートンはあからさまにため息をつきながら、ケロイドが残った手で髪を掻き上げた。
    あぁ、そうか、こういうのは苦手だったな。

    「心配、してくれたのか?」
    「まさか」
    「この荘園にいる限りは、簡単に死なないんじゃないか」
    「……そーですね」

    肯定的とも、悲観的とも言えない、皮肉めいた表情をただ見つめることしかできない。
    隣のベッドからいつもの声が聞けることを祈りながら、目を閉じた。
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    Tolege

    CAN’T MAKE現パロ※ENN組(㌧しか出てこない)

    ㌧が1人でおつまみ作るだけの小話。
    ##えん
    *****
    朝起きたら2人とも居なかった。
    そういえば今日は遅くまで帰ってこないって言ってた気がする。
    僕?僕はオフ。とはいっても、やりたい事ないし、やることは洗濯くらいかな。3人で暮らしてたらあっという間に洗濯物は溜まる。
    それにしても暇。ぐるんぐるん回ってる洗濯物眺めるくらいには。あー昨日はあのパンツ履いてたのかな、なんてクソつまんないこと考えるくらいには。
    最後に3人で出かけたのはいつだったろ。そろそろ3人でどっか行きたいって話してたのもだいぶ前な気がする。ナワーブさんはふっつーに出勤日だし、イライさんなんか、今日は休みだったはずなのに急に仕事が入ったとかなんとか言って…2人とも早々に寝て出て行ったし。
    …なんか面白くない。

    晴天。これなら洗濯もすぐ乾きそう。
    「天気が良い日」って、出掛ける派と寝る派に分かれるよね。
    僕はどちらでも無いけど。
    洗濯干してたらやっとお腹すいてきた。昨日、漬け置きを作った時に1人用も作ったから、それを開けよう。
    冷蔵庫の中は、他2人もこまめに買い物して補充してくれるから結構潤ってる。2人ともよく食べるからすぐ無くなるんだよね。
    保存パックのひとつを掴んだところ 1181