ボツ原稿 暫くそのまま睦み合っていた二人だが、気付けば朝と言うには遅い時間になってしまった。
「……と、もうこんな時間か。そろそろ起きるか」
名残惜しくはあったが、日天がベッドから身を起こす。
「一応身体は綺麗にしたけど、日天くんシャワー浴びてきたら? 汗かいたでしょ?」
「ぅ……、ありがとう。そうだな、悪いけど先使わせてもらうな」
綺麗にしてもらった記憶は無いのだが、身体だけでなく中にも残って無いのを見るに、日天が気を失っている間に丁寧に清めてくれたのだろう。いつもの事なのだが、申し訳ない気持ちと恥ずかしさが募る。
そんな二つの感情を払拭するようにいそいそとベッドから降り、床に散らばった衣服から自分のパンツを拾い上げる。どうせすぐまた脱ぐことになるのだが、全裸のままでいるのは何だか憚られた。雪平に背を向けパンツを履いている間、視線を感じて動きがぎこちなくなってしまう。
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