フィルの両親は統合失調症のためフィルを虐待していた。なのでフィルは孤児院に入っていた。大人になってフィルは結婚し娘も生まれた。しかし娘のおもちゃを拾うために車から降りようとした母親に、母娘が乗っている車ごと、酔っ払いの車が突っ込んだ。酔っ払いは助かったが、母娘は車内に閉じ込められて焼死した。フィルの隣人のエマはフィルを心配した。フィルは心理療法士に掛かってはいたものの、すっかり塞ぎ込んでおかしくなってしまった。エマの兄弟のジョナサンは、フィルに関わらない方が良いと言った。フィルはタイムマシンを開発して妻子を取り戻そうとした。しかし開発は上手く行かず、フィルが出会ったのは男の子だった。フィルには男の子が家族に恵まれていないように思えた。ひょっとしたら過去の自分を重ねたのかもしれない。フィルは失ってしまった妻子よりも、目の前の少年を助けようと思った。家族に恵まれない子供達を救いたいと思ったフィルは、道化な愉快なピエロに扮して、子供を次々と拐った。そしてエマの息子のジェージェーも誘拐されてしまった。フィルの誘拐事件を暴こうとした警官のヘンリーだったが、彼は失敗した。フィルはピエロとして子供を拐う反面、そのピエロの人格とは別の主人格を持っていた。フィルはタイムマシンこそ失敗したが、主人格のフィルは仮想現実の世界を作り出す装置を開発した。仮想現実の世界を調査することで、実際に子供達が拐われた場所を特定しようとしたのだ。ジョナサンはその調査員となり、子供達を探そうとした。そしてジョナサンは主人格のフィルによる手引きにより、生存していた三人目の被害者であるピーターを助け出すことに成功した。フィルはタイムマシンを作るのは現実的じゃなかったと言った。タイムマシンはフィルの妄想に留まった。しかしフィルが誘拐事件を起こしたことは事実だった。フィルは死刑になった。ジョナサンは研究所で言った、仮想現実の中でヘンリーを見付けられなかった。研究所は仮想現実を繋いだ儘にすることを承諾した。しかし、ヘンリーはまだ見付かっていない。
保護されたピーターは自宅へ返されたが、そこにいた母親に、ピーターがいなくなってから父親が母親に対して厳しく接するようになったことを責められた。ピーターは誘拐と監禁によって暗闇に恐怖の現れとして怪物を見るようになったが、それを母親に言うと彼女は彼を罰して、彼が怪物を見る度に、彼女は彼を家の地下室に閉じ込めるのだった。ところで随分前に、精神病院から男女が一人ずつ、脱走したそうだ。彼らは夫婦であるように振る舞うが、決して騙されてはいけない。