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    azisaitsumuri

    @azisaitsumuri

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    azisaitsumuri

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    りよーにもよーりにも上手いこと成らない何か(爆)逆にどうじくりばなのかもしれない(?)傭が癇癪持ちっていうか、なんか叫んでる。凄い「なんちゃって」感。

    癇癪を表現するに至っていない。←
    レッド・スパローを観て書いたんだよなぁ…。(懐古)

    ##傭リ

     発砲。
     大きく息を吸う。硝煙の匂い。
     息を吐く。血を吐きそうなのはこっちだ。
     それの繰り返し。
     そうすれば生きていける。
     引き換え、目の前の胸はなぜ呼吸をしないんだ?
     答えは簡単。
     殺したから。
     相手を殺し、自分を生かす方法。
     それの繰り返し。
     けど……。
     通信機を取り出す。見た目は市販のスマートフォンと見分けることなど不可能。
     連絡先は、一つ。
    「はい。」
    「完了。」
    「よろしい。」
     短い通話。
     良いんだ。仕方がない。早く帰れば、直接声が聞ける。おまえの匂いを感じることも出来る。
     硝煙を浴びた上着を元標的に向かって投げ付ける。
     次いで「火種」を放り込む。まだ咲かせない。
     通信機も投げ入れる。
     乗って来た車からバイクを引っ張り出し、その場を去る。
     適当なところで「新しい」通信機を取り出し、着火させる。
     遠ざかりながらも耳に届く爆発音。
     振り向くことすらせずバイクを走らせ、脇道に入る。
     程なくしてサイレンの音と、頭上からブレードスラップ。
     終わったことだ。振り返らない。
     けど……。標的は、どうして殺されねばならなかった?
     それは誰も教えてはくれない。標的も、アイツも。おれが「実行」班だから?
     どうして?
     バイクを走らせる。
     もう、なんの音も匂いも分からなかった。
     ただ行き先だけを、帰る場所だけを目指して走らせる。

     帰る場所はいつも違う。
     だってそれは「地点」ではない。
     夜。それは「実行」し易くもあるが、人々の警戒心も強まる時間。
    「そう言ったのはオマエなのに、どうして夜にしか会えないんだ?」
    「おや、心外ですね。昼夜を問わず、あんなに躾けてやったと言うのに。」
    「それはおれを拾って直ぐのことだろう……。」
     相手は、ふふ、と笑った。
     見晴らしの良い噴水公園に心地良い吐息。思わず目を閉じて笑い声に聞き入る。いや、本当は何処で聞いたって、笑ってさえくれるのなら、それで良い。
     その笑い声をバックグラウンドミュージックにして、高所の襟が艶めかしく踊った。男は長身なのだ。
    「おまえ、覚えが早かったですからねえ。」
     ああそうだ。おまえに褒められたくて必至だった。
     離れ難かった。なのに。
    「そしたら逆に、おまえと居られる時間は減ったってわけだ。」
     ばかだよなぁ。
    「どんな雛にも、巣立ちの時は訪れるものです。」
    「子供扱いするな……。」
     また笑い声。公園に響くことのないくらい、ささやかな。
    「子供でなければ、夜の標的の仕留め方も、勿論覚えているのですよね?」
     更に潜められた声に、その吐息を浴びたくて近付く。
    「酒、薬、それから……」
     その脚を両手で引き寄せ、なのに胸は逆にこちらから詰め寄る。しかし熱を持つのはこちらの吐息だけである。
    「ふふ、やっぱり覚えが早いんですね。この手は何度使ったのです?今回も?」
    「ばか言えおまえだけだ。」
    「おやおや、使わないなど勿体ない。」
     手段としてしか捉えられていないのが、悲しかった。
     それでも伸ばす手を止められなくて、その脚を手の届く範囲撫でさする。
     男が膝を上げて距離を取る。その膝を捕らえることは叶わず、脚を抱いて得た掌への刺激だけが、余韻として香る。
    「なぁ、」
    「はい。」
    「……あの標的は、どうして標的になったんだ?」
     膝を下ろした男が、今度は近寄って来る。
    「完了したのでしょう?」
    「ああ。」
    「もう終わったことでしょう?」
    「でも。」
     身を屈めた男に、胸に縋られる。
    「わたしの役に、立ちたいのでしょう?」
    「ああ、ああ。」
     がくがくと頷く。
     首筋にかかる冷たい吐息に、こちらばかりが熱を上げてゆく。
    「では、次のお仕事です。」
     獲って来い。
     そのまま霧の中に消えてしまった男が、引き返して来ることなど有り得ないと分かっているのに、その場に暫く留まってしまう。
     そうしてようやっと、無意識に詰めていた息を吐いて、吸う。繰り返す。生きる。
     標的は死んだが、こちらは生きているのだ。
     擦り寄られた胸を撫でさする。
     ポケットに入れられたメモを取り出す。
     内容を記憶して、メモに火を点けた。
     全て灰に成るまでを確認し、ライターを仕舞う。
     形として残してはならない。
     形在るものは、あいつ自身と、おれと、このライターだけだ。
    「獲って来るよ。」
     霧の感触が薄れないよう、日が登る前に公園を後にした。

     通信機のカバーをスライドさせ、中から鍵を取り出す。
     地下鉄のロッカーに鍵を差し込み、中から鞄を取り出す。
     代わりに通信機と装置を入れ、鍵をさしたまま、立ち去る。
     鞄から新しい通信機を取り出し、起爆させる。
     背後から爆発音、悲鳴、煙。
     振り向きながら慌ただしく走り出す。逃げ惑う大衆に紛れる。
     喧騒が聞こえない程離れたところで、指定のホテルに入る。
    「予約していた、」
     フロントでキーを受け取り、部屋に入る。
     部屋を見て回る。
     あくまで、宿泊客が部屋を散策している、という体で。各部屋から出口(それは部屋の扉であったり、場合によっては窓である。)への動線を確認する。
     風呂場で鞄を開ける。扉からも窓からも死角になる位置で、中身を確認してゆく。
     ドル、ドル、ユーロ、ユーロ、ドル、鍵、拳銃二丁。
     札束と拳銃一丁を、部屋の金庫の裏にさし入れる。金庫を元の位置に押し込む。
     もう一丁は身に付ける。
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    azisaitsumuri

    MOURNINGリが傭の人形を使って都市伝説の一人隠れん坊(と言うかホラゲのハィドアロォンからの妄想)をする話。現パロなのかな。怖い話ではない(?)。こうれいじゅつ。
    ※お話に都合良くルールを改悪して居ます。それ以前に一人隠れん坊をしないでください。(ホラゲは楽しいです。)
    海外版一人隠れん坊風よーり(?)家中の明かりを消した内の一室のテレビを点ける。液晶の砂嵐に好きなだけノイズを歌わせ「彼」を迎えに行く。寝室に横たえた人形を持ち上げて微笑み掛ける。「さあなわぁぶ見つけましたよ。」そのやわい腹に鋏を突き立てる。「次はおまえが鬼です。」人形をベッドに戻したら部屋を出て浴室に向かう。空のバスタブに自身を沈め、目を閉じて暗い冷たさに心地良く身を委ねる。やがて扉の開く音が聞こえるので目を開ける。寝室の方からだ。それから順番にがちゃりがちゃりと他の部屋の扉を開けられて行く、部屋の中を一室一室確認するように、それが徐々に近付いて来る音がする。それが浴室の前の部屋からした時点で、隣の部屋に入った彼と入れ違いで風呂場を出る。その儘リビングのソファに座り、足を組みながら砂嵐の液晶を眺める。今頃は風呂場を確認して居るであろう相手の立てる物音もノイズ音に混ざるが、紛れること無くはっきりと耳に届く。それがもっと、もっと近付いて来る。ノイズ音は不快な筈だが長く聞いて居れば微睡みが誘うようだった。それが強制的に引きげられる感覚。背中にひやりとした空気が張り付くようなバスタブよりも冷たい気配。「見ぃつけた。」人形の腕が人の腕のような大きさで動き、人の通常よりも激しく後ろから捕えられる。「だめだろぅ、ちゃんと隠れてなくちゃ?」押さえられた腹は、鋏で彼を刺した箇所だ。砂嵐はいつの間にかやんで真っ赤な画面を映すばかりだった。
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    azisaitsumuri

    CAN’T MAKEどこかの時空の傭とどこかの時空のリとよーりが居るどこかの時空(???)
    傭とリと傭(とリ)が出る(??????)
    ※えすえふでは無くふぁんたじぃ()
    陸続きで無くとも、川や海を渡って来たならば、その国に入国手続きを迫られるだろう。そこ迄大袈裟で無くとも、コミュニティにまみえるのならば誰何故何処から等々聴取が有るものだろう。そうして内部に居る者は、自分を含めたそこに居る者が得体の知れた者だと思うのだ。ところで、ワームホールと言うものが有る。これは安全を思い込む人々を容易く裏切る来訪手段で有るが、使える魔法使いとまみえる機会はそうそう無い故、人々は安心されるがよろしい。それが分かったところで、諸君にはどうせ何も出来無い。ただ、来訪者が温厚で有ることを祈ることしか出来無い。「ここは平和ですね。」滅茶苦茶にしたく成ります、とうっそりと笑う来訪者の案内人は、諦めて居るのか呆れた顔を浮かべるだけでそれ以上をしようとはし無い。「宿を取るにも証明書が居るようなところでは困るからな。」歩き出す案内に任せきりで付いて行く長身痩躯は忙しなく始終辺りを見回して居た。そんな二人に周りは、旅の人かい、観光かな、やあ目を引く方々だ、等々気さくな調子だ。朗らかだが気安い人々に案内人の方は辟易して居た、目立ちたく無いのだ。反して連れは目立ちたがりのきらいが有る。それも案内人を辟易させる要因だった。「ここは穏やかですねえ。わたし、ここを気に入りました。何処か、特にここ、と言う場所は有るのでしょうか?」そりゃ嬉しい、きっと領主様もお喜びに成る、そうだ主様のお屋敷に行きなよ。「…おれ達みたいな奴が、そんなお偉いさんのところなんか。」案内人は人々から連れを引き離したかった。人々の思惑も、連れが何を言おうが関係無く。大丈夫さ、寧ろ歓迎してくれる、あの人は良い人だよ。お屋敷には綺麗な絵が沢山有るんだ。「へえ、では是非に!」やあ背の高い人、あんた主様のお連れの人によく似て居られる!何より案内人が気掛かりだったのは、人々のそんな眼差しだった。宿も人々がなんとかしておくと言う話にも乗せられて、案内人の静止は掻き消された。何せ人々と敵対なんてなろうものなら、それこそ宿どころの話じゃ無く成るからだ。強い拒絶なんかそもそも出来やし無かったのだ。あれよあれよとそのお屋敷とやらに案内もとい連れて行かれ、人々が言って居た通りの美しい絵画の数々が飾られて居た。並びに規則性は感じられ無かったが、おそらく同じ作者によるもので有り、そしてどれも、大切に手入れされて居る様子だった。主様
    1916