山姥切国広が恋をしているらしい。そんな噂を聞いて「偽物くんのくせに…ふーん」と何だか気分がはれない長義。
一目惚れしたらしい。ベタ惚れらしい。とても綺麗で美人らしい。
そんな話だけ聞いてひとりで悶々とする。国広の好きな相手が誰なのかわからない。そんな長義の気持ちなど知らない国広はあいも変わらず長義に声をかけるけれど「うるさい。あっちへ行け」とあしらわれてしまう。
「あいつが誰と恋仲になろうがどうなろうが俺には関係ないのに」どうして素直になれないんだろうか。もしかして自分は写しのことが好きなのだろうか。妬んでいるのだろうか。長義は徹底して国広を避け続けた。
そうしてある日。出陣した長義が重傷で帰還した。それを目撃した国広は取り乱すも手入れ部屋で長義の目覚めを待つことにした。
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