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    doen2525

    ネタのメモやらチラシの裏レベルのらくがきやらの避難場所

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    doen2525

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    長義…吸血鬼。肉体の成長が驚くほど遅い。あまり血を吸わないため…?いつもひとりぼっちでお屋敷にいる。
    国広…人狼。実は吸血鬼と人狼のハーフなので寿命はとても長い。長義が好きなので、長義が寝ている間に勝手に住み込んでしまった。

    吸血鬼ちょぎくんと人狼くにひろくん身体が成長せず幼いままで何百年も生きている長義。そんな長義の屋敷に迷い込んだ幼い人狼の国広。国広は長義にすぐ懐いたが、長義は幼い身体ゆえに頻繁に長い眠りについていた。親しくなればなるほど別れの時が辛くなるのを長義は知っていた。
    「おれはおまえとちがうんだ。ここにくるんじゃない」
    冷たく付き返しても国広は長義の元を訪れた。長義は次第にうとうととすることが増えた。
    「ねむたいのか?」
    「……おれは……きゅうけつきだから、おまえよりずっとながいじかんねむるんだ…」
    「そうなのか」
    「……おまえはもう…ここにくるな……あしたきたら、きっとおれは……」
    次の日国広が屋敷を訪れると地下の暗い部屋で静かに寝息を立てている長義がいた。大きなベッドに身体を横たえてすやすやと眠っている。国広はベッドによじ登り長義の横にごろんと寝転ぶ。
    「ちょうぎ……おまえがおきてもさみしくないようにずっといるから」

    長い長い時が経ち、ある日長義が目を覚ました。幽かに覚えているのは幼い人狼の寂しそうな顔。身体を起こし隣を見ると、すっかり成人男性に成長したあの人狼がいた。一瞬誰かわからず戸惑ったが、金色の髪に覚えがある。国広はぱちっと目を覚ました。
    「おはよう、長義」
    「……なん、で」
    「あんたが起きても寂しくないようにと思って」
    「ずっとここにいたのか?」
    「俺の方が先に大きくなってしまった」
    「おれはそういうたいしつなんだ。なのにおまえは、ばかしょうじきに…」
    言い表せない感情が溢れそうになる長義を抱き締めて国広は優しく呟いた。
    「ずっとあんたのことが好きだから、待つことなんて苦じゃない」
    「……!」
    「一番最初に、おはようを言いたかったんだ」
    優しく頭を撫でられ長義はくずっと鼻を鳴らした。
    「うん、おはよう…くにひろ」
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    doen2525

    DOODLE100%捏造設定。モブ職員さんいますし喋ります。
    とある写しととある本歌のよもやま話山姥切長義は幼い姿で顕現した。それだけならよかったのだが自身の霊力のコントロールができず、しばしばその力を抑えられず暴走させ体調を崩していた。霊力をうまく扱えるようになり安定するまで時の政府管轄の医療機関に収容されることとなった。ここは合戦場で手入れですら治らない深い傷を負った刀剣男士が何振りも収容されており、治療を続ける個体、あるいは最期の時を静かに待っている個体がいた。
    「おれはほんかやまんばぎり。でも、おれはふかんぜんだから、かっせんにいくことも、ましてやかたなをふるうこともできない。おれは、どうして」
    そんなある日の事だった。霊力が暴走し、ベッドでうなされていた長義の元に誰かが近づいてくる。それは汗で張り付いた長義の前髪を指で梳き、優しく頭を撫でてくれた。そうすると、その日の夕方には症状がおさまっていた。とても懐かしく温かな大きな手のひら。ぼんやり覚えていた長義は、いよいよその誰かと対面する。その誰かは唐突に長義の病室を訪れた。一目でわかった、それは山姥切国広。長義の写しである刀剣男士だった。
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