午睡クマがくま抱えてる、なんて言ったらさすがにエバさんでも怒るかなあ、とぼんやり考えた。
最近あんまり眠れてなくて、ひょっとしたら仮眠してるかもだから、もし寝てたら起こしてとは言われていたけれど。
「これはさすがに起こせんなあ……」
顔には疲労の色が出てるし、夜には別件でまた遅くなりそうなの知っているし。今は寝かせるだけ寝かせてもいいんじゃないか、と結論づけた。
「……それにしても」
ソファにぎりぎりおさまるように手足を曲げて。大きいくまのぬいぐるみに埋めた顔は、なんだかひどく幼く見える。
「………」
なんかすっごい年上の感覚でいたけど、なあ。
「ん……ん?」
ぼんやりみていたら、半寝ぼけの瞳と目があった。おはよエバさん、と笑ってみせる。
「ローレン…起こしてよ…」
「いやあ? エバさんの寝姿が可愛かったもんで、つい」
色男はぬいぐるみも似合うんだねえ、と笑ったら、起きてきた相手に軽く小突かれた。