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    ___mgr_Y

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    ___mgr_Y

    MOURNING6章後から書いていた話ですが色々経て多分筆が進まないのでブラッドは案外顔に出やすい。他のみんなはいつもしかめっ面だとか表情筋の可動範囲が狭いだとか言うけれど、少なくともアカデミーの頃から共に過ごしてきたディノにとっては、ブラッドの表情の変化は分かりやすいくらいだった。
     オールドメイドで一騎討ちになったときだって、ブラッドの顔の前に二枚並べられたカードを吟味するように指を動かせば、右のカードに人差し指が差し掛かった瞬間ぴくりと眉尻を動かした。勝利を宣言したあとに、それをそのまま引き抜いて揃った数字を見せつけるように場にカードを捨てる。おー、またディノが勝ったか、と快調に言った。今回は運良く一番に上がったキースは高みの見物だった。暫く放心した様子のブラッドはクイーンのカードを同じ場に捨てて疑い深い目を向ける。
    「なぜ分かった」
     探るような目を向けられても困る。ブラッドは自分のポーカーフェイスに自信があるのだろう。
    「案外ブラッドって分かりやすいよ」
    「それはお前のほうだろう」
    「俺はどっちも分かんねーわ」
     ちょっと気をつけて見ていればすぐに分かる。ブラッにとってディノも同じようなものだろう。キースは人の表情をあまり気にしていない。ブラッド 3633