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    ナンデ

    @nanigawa43

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    何でも許せる人向け 雑食壁打ち

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    ナンデ

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    千司︎︎ ♀のスーパーギャグ小話

    #千司︎︎♀

    このあとめちゃくちゃ百点取った 非公式戦での総合格闘技男子世界王者への10秒KO、出演したクイズ番組での全正解伝説回、石の世界に成り果てた世界での建国からの科学の救世主こと石神千空との共闘、世界を救った科学王国という集団の中での武力部門のリーダー……獅子王司という女性を誉め讃えるためのエピソードは枚挙に暇がない。更に内面や功績だけではなく、芸術品の如き逞しい体躯と麗しのかんばせまで持っているというのだからまったくもって恐れ入る。さて、そんな獅子王司にも不得手なことや知らないことはもちろん存在する。なんて言ったって、彼女は人間なのである。神や妖精ではなく、ただの人である。それも恋する女の子。
    「つまり、テメェが急にやたらとピッチピッチの黒インナーを下着も着けずに着ちゃあ、俺の頭にぼんぼんばんばん、そのご立派山脈ぶつけてくんのも、帰ったらひらひらだらけのエプロン一枚で『ご飯にする?お風呂にする?それとも俺?』とか言うおっさんのうわ言みてえなことしてきたのも、ゼノの入れ知恵ってワケか?」
    「うん……。あの、言葉にされるとだいぶ……恥ずかしいんだけど……」
    「お前、今の自分の格好鏡で見てみろよ……なんだ、そのメカメカしいピッチピッチのボディスーツと頭の猫耳は……」
    「日本の男の子ならこれが絶対好きって進研ゼノで学んだから……」
    「全部分かんねえけど、これをおっさんが若い女に勧めるのは令和じゃセクハラだからな……」
     この世界に令和という元号は存在し得ないというのはさておき、どんどん見た目が若返っていくナチュラルコナンくんことゼノ先生も、実は四十路も近いおじさまなのである。外交ツアーの最中に親交を深められたことは良いことだと千空は思っているが、まさか司が「結婚したのに手を出して貰えない」などという相談をゼノにするとは思っていなかった。なんだそのセリフは。あわや不倫ものAV展開でもおかしくないんだぞ。嫌です、俺には千空が……。いいじゃないか、司氏。千空は今日も残業だよゲヘヘ……。なお千空は石化当時真っ当な高校生であったので、AVは見た事がない。せいぜいネットで拾ったというちょっぴり過激なグラビア写真がクラスで出回った時に一瞥したくらいである。酒は飲んだけど……。
    「あー……その進研ゼノっていうのはそもそもなんだ?」
    「Dr.ゼノが毎月発行している会員制恋愛指南講座だよ。実践レポートを花丸ゼノ先生が採点してくれるサービスもついてるんだ」
    「お前そんなバカだったか?あっからさまな詐欺じゃねえか……ていうか身内にカモられんなよ……」
    と言いつつ、千空はタオルケットを司の肩にかける。千空にはアニメ趣味もコスプレ趣味もラバースーツフェチの気もなかったが、獅子王司という自身の嫁に対しては存在ごと愛してるし、どんな格好でもどんな表情でもドキドキの対象なのである。いわんや身体の線があらわになりつつ、露出度の抑えられたコスチュームなど、いつもの司なら身に付けない類のものである。レア度最高潮。嫁ガチャ十連、ぶち抜き十枚SSRをこの一ヶ月堪能させて貰った恩はあれど、かつての師であり大切な友であるゼノがわけのわからん詐欺まがいの面白事業をしているなら止めねばなるまい。
    「ふー……金かかってんのか?いつなら辞めれる?っつっても本人に言やぁいいか。俺も大概パニクってやがんな」
    「でも……」
    「その恋愛指南講座ってやつは、結局俺とイチャつくためのハウツー本なんだろ?」
    「うん」
    「そんなもんなくてもしてやるから、止めろっつってんの。自分の嫁が他の男の選んだ服着てるのなんざ、腸煮えくり返ってしゃあねえわ」
    「千空……!」
     潤む瞳、頬をほんのり赤くさせる嫁。千空は思わず生唾を飲む。きっかけはどうあれ、なかなか前に進めなかった夫婦関係が今夜一歩前に進みそうで、胸も股間も期待に膨らむ。……それはそうとしてその服は一体どうやって脱がすのだろう……。
    「じゃあキス写真撮らなきゃ。寿退会の証明にはラブラブ♡キス写真が必要なんだ」
    「もう黙って先にベッド行ってろ!!!」
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    ナンデ

    DOODLEギャメセレ
    この道も天に続いてる  縁、というものを手繰り寄せてギャメルは報われてきた。妹の病気というこの世の終わりにも等しい絶望に打たれ、人の道を外れた自分のそばに居てくれた親友に支えられ、他人の悲鳴と怨嗟の泥に塗れて形を無くしていく最中に太陽のような王の行軍に救われて、セレストに出会った日、ギャメルは自分が今度こそ裁かれるのだと思った。グリフォンの羽ばたきの音は強く、迷いなく、空を駆けてギャメルに届き、その背に乗る女の子は天使のような風貌をしていた。だからギャメルは可愛らしい天使の口から自分の故郷の状況を聞いた時、王は許しても天はギャメルを許さなかったのだと……そう思った。
    「急いで!まだ間に合う!」
     だけれど、セレストはギャメルの手をひいて、ギャメルの人生の来た道を戻っていく。辿り着いた故郷で斧を奮って昔のギャメルによく似た「奪う者」をなぎ倒していく。病で痩せ細った妹の手を握り、「大丈夫ですよ」と微笑む。巻き戻して、やり直しているみたいだ、とギャメルは思った。自分が歩いた泥の道をセレストが歩き直すと花が咲く。ああ、そうだ。ギャメルはこう生きたかったのだ。妹の前で泣くのではなく笑って、彼女を救い、親友の弓を人でも神にでもなく、正しく獲物に向けて自分たちの明日の糧にするために使わせて、奇跡のように現れた清らかな王子様に罪ではなくおとぎ話を見せたかった。何より、何よりも、ギャメルはセレストにとって素敵な男の人として出会いたかった。朗らかで明るくて、優しくて、真っ直ぐで、心根の美しい青年として、セレストに出会いたかった……。
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