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    明景ときは

    @t_myoke

    ダイ大やILの夢創作ネタメモ、らくがきなど。
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    明景ときは

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    pixivにあげたものと同一
    絆勇者とダイポップマァム&ゴメちゃんの友情夢。じゃれ合いのつもりで書いていますが、若干女子同士の身体接触が有ります。

    大好きの伝え方「ふふ、ゴメちゃんさっきはありがとう」
    「ピッ! ピピーーー!」
     マァムがゴールデンメタルスライム、もといゴメちゃんの頬に軽くキスをすると、彼は顔を赤らめて上下左右にふらふらと飛び回った。
    「あはは、ゴメちゃん照れてる」
    「ちぇーー、羨ましいやつ……!」
     ダイは親友の姿を見守り、ポップは隣のダイだけに聞こえる程の小声で不満を漏らす。
     旅の途中の、さりげない日常の風景。その一連の光景を見てキズナは、目を瞬きさせた。
    「今のはなに? なんで口をくっつけたの?」
    「えっ? なんでってそれは……うーん……」
    「キズナこれはね、キスっていうのよ」
     言葉に詰まるダイの代わりに答えたのはマァムだった。
    「キスって?」
    「いつもありがとう、とか大好き、だとか……あとはそうね、可愛いとか。そういう言葉を伝えるための表現なの」
    「ありがとう、大好き……」
     マァムの言葉を復唱しながらキズナは目を輝かせる。
    「私も、やってみたい」
    「ピイピイ!」
     キズナは興奮気味に言うと、ゴメちゃんに向かって両手を差し出した。彼はその掌の上にちょこんと乗っかり、同じように羽根を差し出す。顔を近づけると、羽根の部分にそっと唇が触れた。
    「ゴメちゃん、大好きだよ」
    「ピィーーー!」
    「ふふ、くすぐったい」
     柔らかい体が波打つ程にぷるぷると震えると、キズナに頬ずりを返す。
     微笑ましい光景に三人は顔を見合わせて笑った。
    「うん。なんだか、胸があったかい感じがする!」
    「よかったね、キズナ」
     キズナはそのままマァムの方に向き直ると、彼女の服の裾をくい、と引っ張る。
     同時に背伸びをして、頬に口付けた。

    「あっ!?」
    「マァム、いつもありがとう。大好き。マァムは本当にかわいいね」
    「えっ……!」
    「ピピィーー!?」
     キズナが真っ直ぐ見つめ、屈託のない笑みでそう言うと、マァムの顔は紅潮し始めた。
     ゴメちゃんは飛び上がるとサッとダイの後ろに隠れてしまう。
    「こ、コラァ!!キズナ!!いきなり何やってんだよオメーは!!」
     あんぐりと口を開け、まるで鋼鉄変化呪文アストロンをかけられた様に固まっていたポップが弾かれた様に叫んだ。
    「わああああ!ポップ、落ち着けって!!」
     キズナを締め上げんばかりの勢いで怒るポップをダイが必死で押さえつける。
    「マァムにありがとうってしたけど、何か間違ってた?」
    「そうだよポップ! そんなに怒らなくてもいいじゃんか!」
    「うぐぐぐ……っ!ばかっ!マァムからゴメにチューするのと、マァムがチューされるのは全然違うんだよっ」
     ポップはダイの腕を振り払うと、彼の耳元で囁いた。
     目の前のキズナをちらちらと見遣るも、彼女には理解できない様子で、まるでポップが変になったと言いたげに眉を顰めるだけだった。
    「あ……ありがとうキズナ。とても嬉しいわ。でも、言葉だけでちゃんと伝わってるから。次からはそうしてくれる?」
     ようやく我を取り戻したマァムの言葉に、ポップはうんうんと大袈裟に頷いて見せた。
    「どうして? ゴメちゃんはいいのに、マァムはダメなの?」
     キズナは不思議そうな表情を浮かべると、男子二人は気まずそうに言葉を詰まらせた。
    「人間同士の場合はね、その……滅多にしないの。お互いにこの人とだけ!って相手と、二人きりでするものなのよ」
    「そうなの?」
     マァムは肩に手を置いて困り笑いを浮かべながら諭すように言った。
     キズナはぐるりと三人の顔を見渡す。
    「うん、分かった。もうしないね」
     いつもと違う雰囲気に、自分が何かしてしまったというのは理解できたらしい。
     キズナは少し考え込むと、素直に首を縦に振った。
     その様子を見てダイたちはホッとすると同時に苦笑する。
     まだ幼く純粋な少女の言動ではあるが、だからこそ本心から出た行動であり真意であることが分かるからだ。
     一頻り笑って和んだところで、ポップが仕切り直す様に大きな咳払いをする。

    「それじゃ、そろそろ出発しようぜ!」
    「はーい」
    「ピイ!」
    「よし、行こう!」
     三人と一匹は肩を並べて歩き出す。
     マァムは口づけられた頬を確かめる様にぼんやり撫でていたが、やがていつもの笑顔になると、その背中を追いかけた。

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