てんがいちかく// 01.ここは地獄の三丁目1.ここは地獄の三丁目
あくむ【悪夢】
恐ろしい夢。縁起のわるい夢。また、夢でしか起こりえないような恐ろしい現実にたとえてもいう。
北村倫理の幸せとも言いがたい15年の人生で1番読んだ本は教本だ。
倫理のことを好きな人なんて1人もいなくてどれだけ助けてと叫んでもたった一度だって助けてくれたことがない倫理のかみさま。
〝倫理〟と、〝倫理の両親〟が信仰する愛教会の聖典。
その中にははじめから終わりまで「幸せな世界」に行くための心得と教えが、教祖さまのとうとい言葉だけが詰まっている。
倫理の生まれた家にはお父さんの影響で本がたくさんあった。
児童文学集も絵本も小説だってそれこそ山のようにあったし、今も昔も友達のいない倫理はよくお父さんの書斎に忍び込んでは勝手に読んでいた。
13924