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    LB7後のデイぐだ♀が夢系クローズドシナリオを攻略する話……………………の前振り
    いあいあFGOもっと読みたいので増えますよーに!

    #デイぐだ
    dayguda
    #いあいあ

     デイビット・ゼム・ヴォイドの肉体は既に消滅している。





     そして魂はテテオカンの北にあるミクトランパ、焚火の前に居座っていた。つまりは死人というべき存在なのである。
     戦士であるならばと招かれた休息の地。その場所に、どういうわけか客人の姿がある。アジア人特有の象牙色のまろやかな肌と小柄な体躯。明るい髪色に、きらきと輝く星の如き瞳。外宇宙の端末と化したデイビットにも、分け隔てなく笑い掛ける善良なる人類。カルデアのマスター、藤丸立香。
     彼女曰く、いつものレムレムで魂が迷い込んだとかなんとか。大丈夫なのだろうかという懸念はあるが、そういうものなのだろうとデイビットが一瞬で受け入れてから久しい。
     今回もまた、よくわからない与太事件に巻き込まれた彼女は現実世界で目覚めるまでの間、こうしてミクトランパに迷い込んできているのだった。

    「ところでデイビットっていつも何してるの? 私がここに来ると焚火の前にいるけど」
    「そうだな、本の言葉を借りると『なにもしない』をしている」
    「あっそれ知ってる!」

     もちろん他にも映画をみたりしてるのだが、やっぱり一番は『なにもしない』が多いだろう。肉体から解放されたデイビットに外宇宙からの交信は届かない。制限のなくなった時間を、時間などあってないような場所で贅沢に消費するのが、生き急いでいた彼にとって一番の休息と言えたので。
     ぼんやりと焚火を眺めるのは楽しいし、たまに彼女と他愛のない話をするのも楽しい。だからこうしていつやってくるか分からない彼女を待ち構えてるのだが、まあそれは言う必要などないだろう。
     それはそうとして。デイビットは今日も彼女をじっと観察する。人類から逸脱していた彼は、人類と違った視点で世界を見ていた。どう見えてるのかと説明することはできず。説明できたとしても人類が理解できるはずもなく。ただ今回の第三の壁越しであると、彼には彼女がこう見えていた。

     名前:藤丸立香(女)
     STR:12 CON:12 POW:11 DEX:13 APP:12 SIZ:12 INT:14 EDU:11

     何度見ても見事なまでに平均的なステータスだ。だが人理修復の際に世界補正が行われたのだろう、幸運値が異様に高い。しかしその幸運もブラックバレルの使用で削れてしまっている。特出するべきはそこくらい。
     なんの変哲もない女の子。だったはずの、善良な人間。育ってしまった技能値の数々に、頼もしさとちょっとした哀愁を覚えてしまって。こんな感傷をテスカトリポカに見抜かれてしまったら戦士を侮辱するなとなじられるに違いない。
     瞬きもせずにじっと自分を凝視する男を前に、藤丸立香は無防備に首を傾げるのみ。なんせ彼の事情は知っている。こちらを害するつもりでないのなら特に気にすることでもないのだ。

    「いや気にしろ?? お前さん年頃の娘だろ? 年上の男に凝視されて危機感ないのってヤバいとテスカトリポカ思うわけ」
    「だってそういう感じの視線じゃなくない?」
    「あー……指摘の通りなんだけども」
    「別におっぱい凝視してる訳でもないし」

     チラ見してるつもりでも女の方は分かってんだぞ、って奴。もちろん立香だってちゃーんとそういう視線は分かる。だからデイビットがそう言うつもりで凝視してる訳でない事も分かってた。
     よっこいしょとレムレムから目覚めたマスターに金髪の男……カルデアに召喚されてるテスカトリポカは、それでもと首を横に振った。確かに情緒は育ってないけれど、肉体は立派な成人男性なんだからもっと危機感を持ってくれ。いやデイビットの奴に肉体はないんだけどな!

    「というか、デイビットにそういう欲あるの?」
    「童貞ではないぞ」
    「え、自己申告とか……」
    「いや冥界の主としての権能みたいな奴、俺ん所の戦士の事ならなんでも分かる、スリーサイズとか」
    「守秘ない感じか、ヤバ」
    「お嬢も片足突っ込んだから分かるってのは先に言っておくな」
    「体重の情報は内密にお願いします!!」
    「気にするところ体重だけでいいのか??」

     まあポカニキの言いたい事と心配してる事は分かった。懸念してくれてありがとう、でもデイビットと自分ではそういう風にならないと思うんだ。だってそういうデイビットが全然想像できない。生きてる間はそんな暇なんてなかったのは分かってるけども。
     でも、もしも仮にの話だが。彼がそういう欲を自主的に持つようになったのなら。自分はちゃんと向き合って真剣に考えるだろう。真面目にうんうんと腕を組んで頷く彼女は忘れてる。世間はそれをフラグと呼ぶのだと。





    「藤丸、藤丸、起きてくれ」
    「ううん……? あれ? デイビット……? 私またレムレムしてミクトランパ……、……じゃないねここ??」

     吹き抜けの天井に大きな螺旋階段を備えた洋館の玄関ホール。某ゾンビゲー初代の舞台を思い出したのはまだ寝ぼけているからに違いない。
     いや本当にここはどこ。私レムレムするまえ何してたっけ。うんうんと思い出そうとしても思い出せないのは最早お約束。いっつも思い出せないんだよね。そして起きた時レムレムしてた間の事を満足に思い出せないのもお約束なのだ。

    「えっと、ごめん私レムレムする前の事思い出せない……」
    「了解した、では俺が持ってる情報を開示しよう、まず君はいつものようにミクトランパに来た」
    「うん」
    「しばらく話してたら突然立ち上がって歩きだしたから俺はそれを追いかけた、まるで何かが乗り移ったように突然だったので危険と判断し腕をつかんだ」
    「うん」
    「そしたらここで目覚めた、俺も気を失って倒れていた、以上だ」
    「……うん!? って事はデイビットを巻き込んじゃったって感じ!? ごめんね!!」
    「いや、俺が勝手に巻き込まれたようなものだ、気にしなくていい」
    「やさしい!!」

     あっカルデアと通信できない! レムレムからのミクトランパ経由だからかな。しかも令呪も使えない……いや案外使えない案件多かったからこれは後で考えよう。
     歴戦練磨のマスターらしく瞬時に思考を切り替える彼女は頼もしい。たが令呪を使えない事はもう少し深刻に受け止めてくれ。つまり今の君は酷く無防備な状態なのだから。
     さてとデイビッドは思考を切り替える。ファーストオーダーは彼女の五体満足の帰還と定める。その為に、やはり俺が矢面に立つのが妥当だろうか。





     から始まるいあいあデイぐだ♀冒険譚。
     フォーリナー出てきたあたりからfateいあいあと相性いいなー支部にも増えてるしもっと増えてほしい読みたい増えろ。あ、こんな所ですがデイぐだ♀が探索者なシリーズ愛読してます、応援してます! 続き待ってまーす!(エアプ)
     ちなみにこっちの続きはシナリオ書いてキャラシ作って実際に動かす事から始まります←
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