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    カテコールアミン

    雑多
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    POIPOI 19

    小説
    どつのあいうえお短編集(仮称)、完成しそうにないからわりと気に入ってる話7本供養
    1000文字以内に話を書く練習だったから、7本全部1000文字以内。誤差は改行。

    990文字985文字998文字997文字999文字994文字997文字990文字絵の具が混ざり合っているような、何とも言えない空の色だった。
    紺、濃い紫、薄い紫、ピンク、白、青、橙…
    それらの色が、絵の具が水で滲み混ざりあうかのように、日も落ちかけた夕方の空には広がっていた。
    思わずスマホを取り出して、仕事の帰り道にたまたま見かけたその空を写真に収めようとした盧笙であったが、シャッターボタンを押そうとした直前、この空を写真に撮ってどうするのだ?と自問が生じてしまう。
    盧笙はSNS等をやっていないので、撮ったところでネットに上げてこの空を共有することはできない。かと言って、正月以来連絡を取っていない家族にわざわざ連絡して共有するようなものでもない。
    そんなことを考えているうちにも、絵の具が混ざっているような独特な空の色は刻一刻と変わっていることに気付き、盧笙は一旦思考を止めて、取り敢えず構えていたスマホのシャッターを切った。

    …別に、いくら綺麗な空だからと言って、その空の写真を撮ったからと言って、それを誰かと共有しないといけない決まりはないのだ。
    盧笙はそんなことを考えながら、自分でもうまく撮れたと思う空の写真を見た。たくさんの空の、色がちょうど混じっている部分が、スマホの画面いっぱいに綺麗に収まっている。
    ……綺麗な写真を誰かと共有しなければならないという決まりはない。それでも、綺麗な写真を誰かと共有して、なんとなくうれしい気分を分かち合いたいのが、人間の感情というやつではないのか。
    盧笙はそう考えるなり、ふと思い当たった二人の人物が登録されているメッセージグループに、つい今しがた自分が撮った空の写真を送信した。

    盧笙のメッセージには、すぐに一人の人物から返信が来た。派手な絵文字とともに『めっちゃ綺麗やん!なんかのお菓子みたい!』という言葉が添えられている。
    その言葉に返信をしようとしていると、普段必要最低限の連絡しか返さないもう一人の人物が『綿菓子』と、珍しく盧笙が返信するよりも早く、前述の人物の投稿に返信をしていた。
    盧笙は思わずスマホの画面を見ながら吹き出した。お菓子だの綿菓子だの、いい年した男が出す感想ではないだろう。
    しかしそんな感想を聞いてしまうと、盧笙にも綺麗なだけのはずだった空がおいしそうに思えてしまい、盧笙はスマホから顔を上げ、もう一度直接空を見ようとした。
    空の色は既に紺一色に変わっていたが、盧笙の心中では紺色の空がキラキラして見えた。



    985文字スマートフォンを複数台持っている零だが、それは何故かと言うと“仕事柄”、複数台持っていた方が何かと便利であるからだ。
    一台は中王区からの連絡用。中王区内の研究所からの連絡も、この一台に届く。
    他には、一時的な仕事用のスマートフォンもある。例えば社長なんかをしているときの連絡はこの端末に届く。
    最後の一台は、零がチームを組んでいるあの二人からの連絡が届く用。

    全部で三台ある零のスマートフォンであるが、その三台とも同じ機種の同じ黒色で、ケースなどもつけないように統一していた。というのも、下手に三台バラバラの見た目にして、複数台のスマートフォンを使っていることを他の人間に知られると、余計な詮索をされるからだ。


    「というわけで、メリクリ!」
    クリスマス当日、盧笙の家で飲み会をしていた零の目の前には、新品のスマホケースが置かれていた。
    置いてきたのは簓であるが、置く前の「俺らからのプレゼントやで~」という言葉を思い出す限り、簓の隣に座っている盧笙もこのスマホケースの購入に嚙んでいるらしい。
    「…こういうことするなら最初から言っとけよ。なんも用意してねえぞ」
    「お前が気使うん似合わんで」
    盧笙が零の言葉を茶化した。盧笙が零をからかう機会はめったにないので珍しい。
    「普段飯食う時奢られることの方が多いし、そのお礼も兼ねとるから、気にしなや」
    続けられた盧笙の言葉は零の気まずさを気遣うものであったが、零が気まずい思いをしているのは、何もサプライズで一方的にプレゼントを用意されたからだけではない。プレゼントの内容である。
    「零、スマホにケースつけてへんやん?盧笙と何がええかなって考えとるときに思い出だしてん。サイズはフリーやし大丈夫や思うけど…」
    そう話していた簓は、黙ったままの零に笑いかけた。
    「こだわりとかあるなら、つけんくてええから。でもこれ、俺らのチームカラーなんや。俺らの自己満で悪いけど、受け取るだけ受け取ってくれへん?」
    零はもう一度、目の前に置かれた、オレンジ色の新品のスマホケースを見た。
    「…46のオッサンに、オレンジはちょっと明るすぎねえか?」
    「そんなことないやろ、なあ盧笙?」
    「似合うとるで」
    二人の言葉を疑わしげに聞いていた零だったが、暫くして諦めたように
    「つけるよ。…あんがとさん」
    と言った。


    三台ある零のスマートフォンには、全てに同じオレンジ色のケースがつけられている。



    998文字旨い酒は、いつ、どんな状況で飲んでもちゃんと旨いものだ。
    それは例え、苦手な先輩芸人との飲みの席であっても、酔ったその先輩から自分のネタのダメ出しをされていたとしても、そのダメ出しがとても正論には思えなくても、その際に飲んでいる酒がまずくはならない。少なくとも自分は。

    その点、自分の相方…この場合正しい呼び方は『元相方』なのだが、まあ誰に聞かせるわけでもないので、なんでも良いだろう。相方は、飲みの席でのそういうのがあまり得意ではなかった。
    「あんなん聞きながら飲んだら、飲まれる酒がかわいそうや。」
    そう言っていたのは、業界でも『絡み酒で面倒くさい』と言われている大御所が参加していた飲み会からの帰り道だっただろうか。
    大御所から絡まれながらも、普段飲まない酒の味は堪能した自分だったが、相方がまさか酒のほうを可哀想がっていたのは予想外で、酒が回っていたためかツボにはまり、暗い道をヒーヒー笑いながら駅まで歩いたのを覚えている。
    相方とは違い、そういう方面のデリカシーがあまりない自分だが、その相方とネタ合わせなどをしながらサシで飲む酒はわりかし好きだった。
    まあ、それからその相方と酒が飲めたのは、せいぜい二年間くらいのものだったが。

    ところで、酒をどんな状況でもおいしく飲める自分だが、最近になりふと気づいたことがある。いや、おそらく感覚は何年も前から知っていたのだろうが、脳内でちゃんと理解したのがここ最近の話なのだ。
    どんな状況でもまずくはならない酒であるが、状況によって、よりおいしくなることは、ある。少なくとも自分は。
    相方と完成したネタを通しながら「このネタ、世界でいっちゃんおもろいやろ!」と笑っていた時に飲んだ記憶の中の酒の味は、思い出に補正がかかっているわけではなく、今のところ人生で一番旨かった。自分はあの時間が好きだったのだ。

    それでは、相方が元相方になってしまっている現状で、あの時のような旨い酒を飲むことができる兆しはないのかと言うと、そんなこともない。
    『今のところ』一番旨かった酒があの時の酒なのであって、きっとそう遠くないうちに、あれと同じくらい旨い酒が飲めると、なんとなく予感しているのだ。
    それは、もうすぐ行われるディビジョンラップバトルの後の勝利の美酒かもしれないし、あるいは今日これから行く店であの二人と飲む一杯目の生ビールかもしれない。

    旨い酒の気配に、簓は思わず頬を緩めた。



    997文字「ケーキとか買うて帰る?」
    帰り道、隣を歩いていた簓にそう尋ねられた盧笙は、なんとなく苦々しい表情になった。
    「…先週の試合の後も買うたやろ」
    「先週のやつは『盧笙あんましアガらんかったな&二回戦突破記念』やん」
    「…ほんなら、今日はなんで買うんや?」
    「『三回戦突破記念』かな」
    「そのペースで記念を乱立させたらケーキ屋の店員さんに顔覚えられてまうわ!お前は適当に理由つけてうちで飲みたいだけやろ!?」
    簓にツッコんでいる盧笙を見ながら、盧笙の後ろを歩いていた零が「いいじゃねえか」と笑う。
    「二回戦でも三回戦でも、めでたいことには変わりねえだろ?ケーキとついでに酒も買って行こうぜ」
    「行こうって俺んちにやろ。お前もただ飲んで騒ぎたいだけやな。…ちゅうか、予選で一回勝つたびにお祝いしようとする奴なんて、お前らだけやで……」
    ディビジョンラップバトルオオサカ地区予選の二回戦が終わった後、夕日が眩しい帰り道で、盧笙は自分のチームメンバー二人へ向かって呆れた顔を向けた。
    呆れられた二人が各々肩をすくめる。
    「予選で一回勝つのやってすごいことやもんな~零?」
    「お~簓の言うとおりだ。勝てるのが当たり前だと思うのは『油断』になるんじゃねえのか?盧笙」
    「グ…お前らこういうときだけ綺麗ごと言いよって…負けるなんて微塵も思ってへんくせに……」
    「よく分かってんじゃねえか」
    あっけらかんと盧笙の言葉を肯定した零に、盧笙はジトッとした視線を向けた。そんな盧笙をスルーした零が言葉を続ける。
    「ようは、『三回戦突破』以外に理由があればいいんだろ?そうだなァ…」
    「もう理由が完全後付けになっとるな~」
    そう言って零のことを笑った簓を見て、零は何かを思いついたらしく口を開いた。
    「んじゃ、今日は『簓が活躍した記念』とかどうだ?」
    「はぇ!?」
    零の提案がいきなり自分に向けられたことに驚き、簓が素っ頓狂な声を上げた。代わりに、今まで微妙な顔をしていた盧笙の顔は明るくなる。
    「せやな。確かに今日、簓大活躍やったし」
    「え、え~…いや、そんなことないって…」
    簓がどこか困った顔で笑う。いや、盧笙と零が見る分に、その顔は困った顔と言うよりは……
    「ほんならケーキ屋行こか」
    「え、ほんまにやる気なん」
    「さっきまでお前もノリノリだったろ」
    「それはさあ…」
    珍しく照れている様子のリーダーをからかいながら、盧笙と零は足取りよく、日の落ちかけた道を歩いていった。



    999文字
    「可愛いな」
    と、確かにそう言った。
    簓と盧笙の二人は、目の前の男のその言葉を聞き、異世界の言葉を聞いた時のような顔になった。男からそんな言葉が出るとは思っていなかったのだ。


    簓が盧笙の家を訪れたとき、首に真っ赤な首輪を巻かれたその生き物は、盧笙に撫でられながらゴロゴロと喉をならしていた。
    「うわ~猫やん!」
    盧笙の腕の中に収まっている、毛は短めでつやつやとした黒猫を見て、簓は思わず声を上げた。
    「かわええやろ」
    簓の驚いた顔を見て、なぜか盧笙が得意げに言った。しかし可愛いものは可愛いので、簓は手荷物をその辺に置き、盧笙の撫でている黒猫の元に近づく。
    「…近づいても逃げへん。人馴れしとるなあ、可愛い…」
    「お前も撫でれる思うで」
    「えっ…ほな失礼して……」
    おそるおそる、怖がらせないように盧笙の抱いている黒猫に簓が自身の手を近づけていくと、触れる前に猫の方が簓の手に顔を近づけ、匂いを嗅いでいるかのような仕草をした。
    「かわええ、かわええ…これあかんわ…」
    「せやろ」
    「この子どうしたん?盧笙が飼い始めたん?」
    そこでようやく簓は、見慣れぬ黒猫がどこから現れたのか疑問に思い、盧笙にそう尋ねたのだった。
    「ちゃう、預かっとるんや。同僚の先生が三日間出張になって、その間だけ。」
    「言うて盧笙も昼間は家おらんやん?大丈夫なん?」
    「その先生やって普段の昼間は仕事で家おらんし…」
    「そらそうかぁ」
    簓の手の甲で、猫は大人しく撫でられる。
    「子猫の頃から飼っとるらしくて、出張にも連れてく予定やったけど、急にペット可のホテルが取れんようなったんやて。こっちのペットホテルにも空きがなくて、結局俺ん家に。明日の夜には迎え来てくれるで。」
    「は~、ほんなら会えてラッキーやったなあ」
    簓が嬉しそうに言ったちょうどその時、リビングの扉が唐突に開いた。
    「邪魔すんぜ」
    「邪魔すんねやったら帰って~」
    「あいよ」
    「おー、返せるようになったやん…ってちゃうわ!なんで人ん家にインターホンも押さずに入っとんねん!」
    盧笙のもっともすぎる指摘を、リビングの扉から入ってきた零は笑って受け流した。
    「行くっつってたんだからいいだ…」
    飄々と返していた零の言葉が、簓の手元を見て止まる。
    「…猫?」
    「そう猫!預かっとるんや」
    「俺がな。なんでお前が答えとんねん」
    ベシと簓をはたいた盧笙を横目に、零はほんの少しの間黒猫を見ていた…かと思うと、ふと顔を緩ませた。
    「可愛いな」



    994文字
    きなこ餅を正月にはどの家庭も食べているのだと思っていた。
    「最初にお雑煮のお餅を食べて、そのあとに甘いきなこ餅。きなこ餅は一つまでよ」と、幼い頃母親が言っていた。ルールがあったのか、母親のこだわりだったのかは今も分からない。
    盧笙の家の雑煮は甘くなかったが、盧笙は甘い餅の方が好きだったため、(きなこ餅ばっかり食べたいな)と子ども心でよく考えていた。
    全ての家がきなこ餅を食べているわけではない、と知ったのは、いつ頃だっただろうか。

    「お前、何味の餅がいい?」
    盧笙にそう尋ねられた零は、少し考えてから「砂糖醬油」と答えた。
    「お前も砂糖醤油か…」
    「も?」
    「簓も砂糖醬油や。砂糖足らんな…」
    この場にいないあと一人のチームメンバーのことを話しながら、盧笙と零の二人は砂糖売り場に足を向けた。

    「簓はいつ頃来るって?」
    「特番終わってから…まあ朝にはうち着いとるやろ」
    「ふ~ん。年越しの瞬間も仕事たあ、売れっ子は大変だなァ」
    「仕事がないよりはええやろ。それに正月特番なんて出たい思うても出れるもんやないし…」
    盧笙の返答に、零は「そんなもんかね」と他人事のように言っただけであった。
    あと10時間ほどで今年も終わろうかという現在、盧笙と零の二人はスーパーに買い物へ来ていた。
    「今年は三人で年越ししようや」と言い出した簓は前述のとおり仕事が入ってしまい、元旦の朝に盧笙の家に来ることになっているが、零は話の流れのまま盧笙の家で年越しをする。
    スーパーも開かない明日に備え、元旦に食べる餅のトッピング含め、主に食品の類を二人は買いに来ていたのだ。

    買い物かごに砂糖が入る。
    「醤油はうちにあるからええとして、あと他に買うものは…」
    「さっきの言い方じゃ、盧笙は餅の味、砂糖醬油派じゃねえんだろ?何も買わなくていいのかよ」
    めざとく尋ねてきた零に、盧笙は「うーん」と煮え切らない声を出した。
    「…俺はきなこ餅が好きなんやけど……」
    「きなこ買わなくていいのか?」
    「お前ら砂糖醤油なんやろ?俺一人やときなこ余らせて捨てることになるからもったいないし、俺も砂糖醬油でええわ」
    盧笙の言葉で、零が不思議そうな顔になった。
    「三人いんだから、余んねえだろ」
    「でもお前ら砂糖醬油やん」
    「別に二種類食ったっていいだろ。お前だって、きなこ餅何個食ったっていいんだから」
    零の言葉を聞き二度瞬きをした盧笙は結局、きなこが置いてある売り場に向かい始めた。



    997文字白い水蒸気が立ち込める狭い部屋の中で、どついたれ本舗の3人はそれぞれ難しい顔をして座っていた。
    むんむんと漂う熱気を吸うことで、体内が熱くなっていく。ただでさえ体の表面温度も熱いというのに。
    だらだらと汗を流しながら黙りこくっていた3人だったが、それから十数分経ったかという頃、とうとう耐えられなくなったのか簓が口を開いた。
    「そろそろ二人とも限界やろ…?倒れてもあかんし、早いとこ部屋出た方がええんちゃう…?」
    簓の言葉を聞いた盧笙が、真っ赤な顔をしながらも「何言うてんねん」と簓に噛みついた。
    「お前こそ、ひょろい体しとるんやから倒れそうやん。はよ出たら?」
    「俺は別にひょろない、盧笙と零がデカすぎるだけや!…ちゅうか零、お前あんま汗かいてへんけど、大丈夫?」
    黙ったまま座っている零を見て簓が尋ねると、零はいつもより張り合いのない声で
    「年取ると汗あんまかかなくてな」
    と、一言答えただけであった。
    「汗かかんてお前…それ体の中に熱気が溜まって、熱中症とかなるやつやろ」
    盧笙が眉を寄せてから言葉を続ける。
    「はよ出や。シャレにならんで」
    「お前らどっちかが出たら出る」
    何故か負けず嫌いを発揮している零を、簓も盧笙も茶化すことはできなかった。
    だって二人も、負けるのは好きではない。だからくらくらとする頭のままこの部屋の中に居座り続けている。
    どついたれ本舗の三人は、訪れたサウナで『誰が一番長くサウナ室に入っていられるか』という、特に意味のない勝負を展開していた。

    「あ~アホらし!!」
    それからまた数分間流れていた沈黙を、破ったのは盧笙だった。サウナ内に設置されていた椅子から勢いよく立ち上がり、未だ座っている二人に向かう。
    「俺の負けでええわ。俺出るし、コーヒー牛乳でもなんでも奢ったるから、お前らも一緒に出えや!」
    「随分アッサリしてんな」
    零の言葉に、真っ赤な顔のまま盧笙がフンと鼻を鳴らす。
    「メンバーの誰かが倒れとる中で勝っても嬉しないわ。ほんなら俺の負けでええから、みんな万全なままでコーヒー牛乳飲みたい」
    部屋から出る扉に手をかけて、まだ座っている二人にもう一度「はよ出えよ」と声をかけてから、盧笙は部屋から出て行った。

    「…いや~……」
    盧笙が出て行った扉を見ながら、簓が笑った。
    「負けたな、俺ら…」
    「全くだ。…コーヒー牛乳奢らねえとな」
    「ほな、俺はフルーツ牛乳奢ろ」
    口々に言いながら、二人も椅子から立ち上がった。

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