【アニムスの花嫁】感想まずは執筆、大変お疲れ様でございました。
今年に入って水面下で大マイブームとなっているルカ様♂×ルカ様♀というルカ様好きによるルカ様好きのためのハッピー幻覚概念カプをまさか推し作家の作品で25万字超え300頁という大ボリュームでこんないち早く拝めることになろうとは思ってもみませんでした。
しかも執筆期間2ヶ月というスーパーハイペースにも関わらず、ただ早くて文字量が多いというだけではない点が本当に素晴らしい。
側から見ればルカ様♂×♀なんていう超ご都合存在カプと言える題材にも関わらず、本筋はルカ・ブライトという人間像に迫る濃密ではちゃめちゃに魅せてくれる超絶語彙力&ストーリー力のばりこハイクオリティで大満足…そしてスケベもぎっしりで成人向け表記に釣られた読者もしっかり楽しませてくれるサービス精神ぶり…。
本当ここは繰り返し言うんですけど「2ヶ月で25万字の何か」をご用意するのと「2ヶ月で25万字のバリくそに面白い小説」をお出しされるのとはマジで訳が違い過ぎますので…後者をやってのけた作家ばりこ…どうして推さずにおれようか…改めてファンです。
今回、恐れ多くも♀ルカ様の方は私がぼやいたジル様に対してねっちょり執着増し増し毒姉と化した通称「毒姉ちゃん」をモデルにしていただけたとのことで、「ルカ様が先天的に女性だった場合」のその人生について本人的に真剣に考えたものを推し作家に取り上げて貰えた嬉しさもさることながら、正直私の表現力と語彙力では補填しきれないであろう「狂皇女たるルカ・ブライト」の側面が凄い濃密に描かれていて…もっ…最強最高のくるんちゅ女愛おしすぎっとなりました。
戦場において♂ルカ様の男性的パワータイプな屠り方とはひと味違う、女性でありながら狂皇女と恐れられる所以の説得力ある戦闘描写は本当に素晴らしかったです…ただでは殺さない敵への嫌がらせ湿度高めなのマジで「女版ルカ・ブライト」やなって…。
そして民衆の前では極上の皇子妃のツラを用意してみせ政治的手腕も抜群な点や、戦場から身を引いた立場から何なら♂ルカ様より一歩引いたものの見方ができて最終的に影の立役者のような存在に収まるあたりが、本編においてルカ様の都市同盟を一刻も早く圧倒的な力で一掃したいという男性的な(という断定的な言い方がよろしくないとは分かりつつ…)性急さが少なからず仇となった部分はあるだろうと思っている身には、女性版ルカ・ブライト邂逅ifが導く可能性の一つとして大いに響きました。
男性と女性の性差による得手不得手を見事に2人で補てしまえたら、そら単体でも最強だったのが倍率ドンになってしまうよなと。結果的にハイランドの繁栄に繋がっている(でもルカ・ブライトとしての黒々とした野望はきちんと腹の底に2人とも収めている)大ハッピーENDで大拍手でした。
あと互いに信ずるのは己だけの人生を歩んでしまって来ているために肉体関係はドチャクソあるくせに本当にずっと揉め続けて一向に妥協点を見つけやがらねえなこいつらという焦ったさも本当にめちゃくちゃらしくて良かったです。面倒臭さも倍率ドン。
あと合宿中にもお伝えしたんですけど、お育ちの良い王族気質のイメージを崩さず荘厳で豊かな語彙力でもって♂ルカ様に「セックスしたい」ってお気持ちを言わせる技術すごすぎません?????????
ルカ様ってとにかく性交において能動的な立場にさせんの死ぬほど難しいじゃんって個人的に思ってるのがこの王族キャラ言葉遣いの壁でして…少なくとも簡単に上げるだけでも
セックス
まんこ
ちんぽ
ケツ
イく
この辺りは完全に封殺じゃないですか。終わりだよこんなん。
しかも漫画なら黙らせておいてもなんとなく間がもちますけど、小説という表現の特性上セリフとか心の声を絶対に書き続けなきゃいかんじゃないですか。語彙力のストック豊富で無いと詰むやつなのに、置き換えワードの手持ちが凄すぎてずっと違和感なく飽きずに読めてしかもめちゃくちゃスケベっていう。凄い。この技術は本当に凄いですよ。何しろ本編でセックスシーン15回(内1回は毒姉ちゃんの自慰)も訪れるのに1回もセックスまんこちんぽイくその他諸々のイメージ崩しかねない禁止ワードを使うことなく全行為ド級の激しめ狼属性王族スケベっていう。凄い。讃えたい。ありがとう。お世話になります。毒姉ちゃんが雑魚まんこすぎるの可愛かった。(ルカ・ブライトと名のつく者は穴がクソ雑魚の法則)
今回♂ルカ様がキショいぞというネタバレは既に聞いていましたが、読了後私の中でベストオブキショいだったのはジル様の部屋に逃げ込んだ毒姉ちゃん探してるときに「匂いで分かる」とかほざき始めるのが凄いキショくて良かったです。スメル探偵ルカ・ブライト。
でも私も特に根拠はないんですけどルカ様なんか女の肌の香りとか本当好きそうだしおっぱい触るより匂いでチンポおっ勃ててそうというイメージめちゃくちゃ有るので(狼属性のイメージに引っ張られまくってる自覚はある)凄い合点のいくキショさでした。本編全体通して匂いフェチっぽいところあって解釈一致です本当にありがとうございます。
そしてこれは本当に忖度なしに感動ガチ泣きしたんですけど、ジル様の行く末と未来にマーーーージで涙してしまいました。
ルカ様とジル様の互いに決して交わらぬ信念は、いずれどんな形であれルカ様へ死を招きかねないという危うい関係にあったというのに、両者が生きながらにして各々の信念を己の望むままに貫いていく形に収めることができた超ド級のフラグ回避和解大団円に感動の嵐でした。
しかも、そこに辿り着くまでの流れが本当に自然で無理やりさの無いストンと入ってくる納得さで、ルカ様♂♀が邂逅するif により、ブライト兄(姉)妹の、血縁でありながら歪であった確執を取り払うという、兄(姉)妹にとって最高の意義を果たしていてスタオベ必須…。
腹の内は♀ルカ様の方が一枚上手(自身の野望を達成しつつもジル様を永遠に守る最高の土壌を手に入れた)という描写がチラつきつつも、ゲーム本編のセリフを踏襲しながらそこには悲哀の念が一切ないジル様の晴れやかな心理描写から、ハイランドが極めた栄華の側には互いを尊重しあった兄(姉)妹の姿があったろうことが容易に思い描けて(しかも物凄いベストな形でジョジルが出会える最高のオプション付き)ジル様の幸せを願わずにはおれん自称ジル様モンペおばちゃん(他人)はもうもう大号泣でした。
本音の本音はジル様によすよすしてほしいただそれだけだもんっていうアラサー毒姉ちゃんのキッツイ願いもちゃんと概念的に成就されてて良かった良かった。
あとアガレスパパもちゃんと己の愚かだった部分を省みることが出来ていて(最終的にはルカ様夫婦に駒の一つとして利用されるけど殺されはしないし飼い殺しというほどの仕打ちでもない)幼い頃のルカ様に最も必要であったブライト一家の「家族」としての正常で健全な機能が結果的に戻って来ていたのも本当に良かった…根こそぎ呪いの根源であったものを断ち切っていく爽快さ、お見事です。
本当もう言いたいこといっぱいすぎて…お産を待つルカ様にキバ殿がやれやれするシーンも大爆笑だったし(めちゃくちゃ良い意味です)(キバ殿とルカ様の組み合わせちょっとどうしても笑顔を含むようになってしまってるんです)、そんでずっと性交の場ではわからせられる側だった毒姉ちゃんが、子を成した後に(雑魚まんこ具合は相変わらずとはいえ)ちゃんと主導権を握る側にまわれるようになってるのも、ブライト夫婦の今後の明るい性生活が築けそうで良かったな〜って思いました。
最愛の存在に飼い慣らして貰って尻尾ブンブンふってる♂ルカ様もこれが戦場では戦神と恐れられているわけですか〜って神様視点的に最高にキショくて良かったです。お前はそういう男だ。
互いに誰よりも受け入れ難い異なる孤高の魂でありながら、しかし確かに鏡合わせのように孤独を埋め合う唯一無二の存在となった、決して交わることのなかったルカ・ブライトという別世界線の二つの魂が、超常的な力により邂逅を果たし、あるはずのなかった可能性と物語を成就したとき、その並行世界の軸を元に戻すようにひとつの存在へと還っていったと思わせるラストの描写の美しさ。
そして読了後目にする奥付とカバーを捲った表3に印刷された「真のタイトル」のニクイ仕掛け演出が…もう本当こういうの大大大好きなんですよ…これは紙の本だからこそ得られた感動と言っても過言では無いと思います。
本文はWeb掲載も11月に早々になさると宣言されている超太っ腹ぶりですが、個人的にこれは紙の本で他の人にも味わって欲しい感動すぎて…くそーーーーみんな黙って買えよ俺にもっと力(宣伝力)があればと自分の無力さを嘆いてますぎええええええ。
もう全然まとめられる気がしないのですが言いたいこと言ってると無限なので感想文は一旦ここまでにさせていただきます…最高の壮大揉めラニアン美しスケベ大ハッピーセット小説…本当に本当に生み出してくださってありがとうございました。長々と失礼しました。強欲なスケベなのでまたぜひルカ様♂♀で何か書いてください一生お待ちしております。