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    ゆーじ

    @Beh_giyu
    ゲーム/VTuber/その他

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    ゆーじ

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    獣人族わんわん🎈くんと人間🌟くん
    犬科がお散歩やリードが必要なだけで他種は自由!みたいな世界←
    🌟くんはお散歩をデートだと思ってるので手を繋いで行くのが当たり前
    リード知らないとかとんだ箱入りわんわんになってしまった←
    メモみたいな感じで書いてたのを繋げまくったのでぐちゃぐちゃです…😭タハーッ
    小説かける人本当に尊敬します。
    いつも萌をありがとうございます。

    🌟🎈です

    いろんなかたちじめじめとした曇り空。
    今日も今日とて僕と司くんは日課の散歩に来ていた。
    いつものようにショーの話をして、あっちこっち行く僕にこらこらと優しい声をかけながら付いてきてくれる司くん、僕の大好きな時間。


    「類、飲み物を買ってくるから少し待っていてくれるか?」


    その問いに、うんと返すと僕の頭をふわふわと撫でてくれた。
    何事にも興味が尽きない僕は大人しく待つのが苦手なのだけど、今日は司くんに褒めてほしい気分らしい。大人しくまってあげることにする。

    そういえば帰りにスーパーに寄りたいと言っていたな……時間的に司くんが戻ってきたらお家に帰らないと
    そう思っていると見知らぬ獣人に話しかけられた。


    「どうしてリードつけてないの?」

    「え?」


    リード……??
    突然言われた聞きなれない単語に少しフリーズしてしまった。


    「リード知らないの?俺と人を繋ぐ大事なものだって言われたよ、だから俺ら獣人はリードをつけて導いてもらってるんだ」


    自分と人を繋ぐ大事な物……??

    言葉の意味を理解して首元のネックレスを見知らぬ彼に見せてあげる。


    「僕はこれをもらったよ、僕らが出会った日が掘ってあるんだ」


    これをくれた司くんの笑顔が鮮明に蘇る。
    好きだ、家族になろうって照れながら首に付けてくれた。
    後にも先にも僕はあれ程幸せな時間はないと思っている。
    これを言ったら司くんに『もっと一緒に幸せになるんだからな!』と怒られてしまいそうだけど。

    ふふっと笑みを零すと彼も僕につられて微笑んだ。


    「いいね、大事もいろんな形があるんだね、ねぇ一緒に遊ばない?向こうに俺の友達がいるんだ!」

    「いいのかい?」


    いつも司くんと二人で日向ぼっこをしているが
    たまにはこういう体を使った遊びもいいかもしれない、それに僕に友達ができたと知ったら司くんは喜んでくれるかな?びっくりしすぎて腰を抜かすかもしれない!
    そう思いながら彼に手を引かれて輪の中に入った。

    司くんが飲み物を持って帰ってくる頃には
    皆と遊びすぎてアドレナリンが出まくっていた僕は
    司くんを見つけ全力で駆け寄ったはいいが途中で転けて司くん含めみんなに心配された。
    いろんな意味で司くんを驚かせることに成功したが恥ずかしくて穴に入りたかった。





    ぽかぽかと春の日差しが温かい午後。
    今日は青柳くんと東雲くんがお家に遊びに来ている。


    「よーし!散歩に行くぞー!」


    司くんの掛け声に駆け寄る僕と、だるそうに歩いてくる東雲くん。


    「今日は良い天気だからなぁ!少し遠出もいいかもしれん!」

    「とてもいい案だと思います」


    僕と司くんは忘れ物がないか念入りにチェックし、
    青柳くんは嫌がる東雲くんにリードをつけている。

    大方準備が終わり司くんと冬弥くんはどこまでいこうかと相談している。
    その間僕と東雲くんは大人しく待っていたのだが、不意に東雲くんが口を開いた。


    「あんた、リードは?」


    このやりとりつい先日もやったなぁと思いながら
    リードはないよ、僕と司くんを繋ぐ大事なものはこれだよとネックレスを見せる。
    すると東雲くんは目を真ん丸に見開いた。


    「は……?え、いや失礼ですけど、あんたにこそリードやハーネスは必要なんじゃ……」


    僕こそ必要……??


    「いや、まぁ意外と放任主義なのか……?
    付けたほうが安全だって冬弥が言ってたぞ」

    放任主義??付けたほうが安全??
    そんな言葉に急に不安になってきた。
    放任主義ということは放っといてもいいと思われているのではないか。
    付けたほうが安全な物をつけてくれないということはいなくなってもいいということか。
    そもそも司くんにも危害が加わるのでは……

    あの時公園で会った彼には自信満々にこれが僕達の形!と言えたのに
    何故だろう、今は自信満々に言える気がしない。


    僕の尻尾がしゅんと垂れ下がったのを見て
    東雲くんはあわあわと慌てだした。


    「僕にもつけてってお願いしようかな……」

    「類ー!!おいでー!!」


    玄関で司くんが僕を呼ぶ。
    駆け寄ると、その手にはやはり何もなくて


    「あのね、司くん」


    言いかけた時、ぎゅっと手を繋がれる。

    僕と司くんはいつもお散歩の時はこうして手を繋ぐ。
    僕は司くんの手を引っ張りあっちこっち連れ回し
    司くんはなんだかんだ言いつつ手を握って付いてきてくれる。

    そういえば、以前ひらひら飛ぶ蝶々に興味を惹かれ
    道路に飛び出してしまったことがある。
    その時司くんは繋いでいた手を力一杯引いて助けてくれた。
    危ないだろう!と見たことないくらい怒った顔で散々叱られた。
    僕は沢山謝った。そうしたら司くんが泣き出すから僕も謝りながら泣いてしまった。

    もう心配かけるようなことはしないって誓ったっけな……

    あれ……???


    僕と司くんを繋ぐ大事なものって……



    「よし!行くぞー!」

    「………」

    「??類??」


    黙っている僕を心配して司くんが繋いでいる手に力を込めた。


    「体調、悪いのか……?」

    「……ううん、なんでもないよ、司くんと手を繋いでお散歩するの好きだなって思っただけ」


    僕がそう言って笑うと、司くんの顔が赤くなる。


    「!……オレも類と過ごす温かな時間が好きだ!散歩だけじゃないぞ!勿論、類のことも好きだからなっ!!
    っと今日は冬弥たちもいるから大人しくしているんだぞ!」


    お散歩だけじゃなくて僕にもちゃんと愛を伝えてくれる。
    そんな司くんがすきだ。


    「ふふ、わかっているよ」


    ニコニコと笑う僕を見て、司くんも笑顔になる。


    「よし!それではー!散歩にレッツゴー!だ!」

    「おー!」



    首元にはキラキラ光る司くんからの贈り物
    右手から伝わる司くんの温もり。
    僕達を繋ぐものは何なのかまだはっきり分からないけれど僕はそれだけで充分幸せだ。

    さっきまであった不安はいつの間にかどこかへ消えていた。






    こちらに駆け寄ってきた時の類はどこか寂しそうで、いつも元気な尻尾もしょぼんと垂れ下がっていた。
    何かあったのは間違いないのだが、手を繋ぐと
    嬉しそうにオレと手を繋ぎながらの散歩が好きだと言ってきた。
    素直な類にオレも素直に愛を囁く。
    そうすると幸せそうに尻尾を振る姿が可愛くて
    抱きしめてしまいそうになるが、今は冬弥と彰人がいるから我慢した。


    首元にはキラキラ光るオレから類への贈り物
    左手から伝わる類の温もり。
    今日も今日とてオレの愛情を全身に身にまとっていることに類が気づかぬまま。
    我ながら重いなと思いつつ、この時間がずっと続きますようにと左手をぎゅっと強く握った。




    「………なぁ冬弥、オレもリード」

    「お前はまだだめだ」

    「しゅん……」







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