片想いこじらせにゃんと、にゃんへの許容範囲ガバガバちょぎくん 好きだと気づいてしまった。
雪のような白銀の髪も、海よりも空よりも深く鮮やかな色を宿す瞳も。
その儚げな容姿に似合わぬ苛烈なこころも、折れることを知らないある意味で刀らしい矜持も、近しい者にだけ覗かせる面倒くさい甘えも。
すべて、好きだと気づいてしまったら、もうこれまでと同じではいられなかった。
「好きだ、……にゃ」
随分と格好のつかない告白になった自覚はある。それもこれも猫の呪いのせいだ。
いや、猫の呪いを抑えきれないほど、かつてなく緊張していたせいだ。
「それは、俺と恋仲になりたいということ?」
「にゃっ!? い、いやそれは、まあ……できたら……?」
「なんだよ、はっきりしないな。どっちなんだ」
「な、なりたいです! ……にゃ!」
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