飲み過ぎには注意「ぎもぢわるい……」
「初めてでそんなになるまで普通飲む〜?全く困った人だねぇ」
やってしまった。明日はカートン買いをした新発売のパックを朝一で受け取りに行く予定だったのに…これじゃ所謂二日酔いってやつになってしまうじゃないか!予定が台無しだ…!
「はい、ついた。薬置いとくからそれ飲んでもう寝なさいよ」
「う゛…」
「何、どしたの?」
「…い、今すぐ治せ、俺のカートンが……」
「そんな無茶言わないでよ〜何でも屋じゃないんだよ俺。てかまたカートン買いしたの?」
いや、実質何でも屋みたいな人だろお前…と正直ツッコミたくなった。
「そんなに早く治って欲しいなら吐けば良いんじゃないの?あんまりオススメはしないけどね」
「吐く」
「いや即答〜」
俺は肩を支えてもらってたマサノリの手を払いのけトイレに向かった。でもよくよく考えたら吐き方が分からない。確かに気持ちが悪いのは確かなんだが…
「ぅ…」
***
吐けない。かれこれ吐こうと奮闘したが逆に 吐けなくなってる気がする。気持ち悪さも治らず、頭痛も増してきている。やっぱりさっき貰った薬を飲みに行こうとも思ったけどもう立ち上がれそうにない。
「トウヤ〜大丈夫〜?」
「マサノリ…帰ったのかと思ってたよ…っはぁ…」
「オススメしないって言ったのにすぐ行動に移すんだもん。まともな判断ができない状態の人を放置して帰れると思う?その割には全然吐けてなさそうだし…そんなに吐きたいなら助けて上げようか?」
「何か方法があるのか…っ?」
「ん〜これもあんまりいい方法じゃないんだけどね…手っ取り早いよ。どうする?」
丁度いいし薬を取ってきてもらってまた布団まで肩を借りようと思っていたが、方法があるならもう頼るか…
「頼む…」
「オッケー♪じゃあ手洗ってくるわ」
「手?」
手を使う方法…嫌な予感がする
「はい、じゃあ口開けてそっち向いて」
「ぁ、あぁ… 」
「ちょっと失礼するよ…!」
「ぁがっ!?」
突然指を口に突っ込まれた。
「っふぁ…あぐっ……」
長く骨張った指で口腔を掻き回されることで突然の異物感を感じ、吐き気が急に戻ってきた。く、くるしい…この気持ちを抑えたくて歯を食いしばりたいのに指が邪魔で、力も入らない……
「ま、のい、もうでるっ……かぁ……ぇぐっ////」
「お、出そう?良いよ。存分に出しなよ」
「っはぁ、ぅ、ヴェッ」
***
「はぁ……っはぁ…」
「よく出来ました〜♪どう?割とスッキリしない?」
「したけど…もう二度と御免だ…っ……」
「だからオススメしないって言ったじゃ〜ん。俺はやってって言われたからやっただけだし怒らないでよ〜?ほら、立って立って」
確かに気持ち悪さと頭痛は無くなった。けど体力はかなり削られた。そのせいで立ち上がった瞬間足がもつれてしまった
「おっと」
「う…っ///」
「そっちの方も元気みたいだね?」
「ち、ちが…」
「手伝って上げようか?」
「ばっ!!!自分でできる!!!!!///」
最悪だ。次からは絶対こんな風にならないように飲もうと心に誓った