ドクターに彼氏の以下略! いくら未知なるウエストだろうと、そのサイズを知ることでマンスフィールドにぶち込まれゆくゆくはプリズンブレイク――などと考えたらそれを無理やり聞こうとはドクターだってなかなか思わない。いやそりゃ、聞きたいと思ったことがあるっていうのは話が別。
そうこんこんと話したものの、目の前の二人はじっとりと疑いの目を向け続けてきた。築き上げた信頼度は急激な低下に見舞われているし、自分自身に与えられたおやつ休憩の時間だって刻々と削られている。こちらにとっても不本意な状況だこれは。
はあ、と目の前に立つエリジウムのほうが息を吐いて、「……ドクターは何もしていないんだね」と冷え冷えとした声でつぶやいた。
「はい」
「じゃあ何さ『ウエストサイズを教えないと出られない部屋』って」
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