Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    soseki1_1

    @soseki1_1の進捗置き場 センシティブもある

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 71

    soseki1_1

    ☆quiet follow

    嫉妬する淫魔🔮が可愛くて仕方がない大佐🤕/淫魔パロ傭占

     どうしたものかな。ナワーブは困ったふりをしながら思う。否、実際に心の内の半分程度は悩んでいた。しかしもう半分、それ 以上を上回る心地が身体中を満たして、顔にまで滲むものだから、悩みは苦悩とはならなかった。どうにか口元だけでも繕おうとして……見つめた先の青い瞳を前に出来なくなる。ここ数年で眼に馴染んだ瞳だ。何度見つけても体温が上がる愛おしい眼差し。普段は熱く柔く微笑むことの多い瞳が、今は目角を立てて……否、怒ったふりをして自分に向けられている。それが、可愛くてならない。
    「こら」ちっとも叱るふうにならない声がナワーブに降り掛かる。「私は怒っているんだよ」
     キスでもされたのか。叱る声に対しそんな錯覚を抱いていたナワーブは、続いた言葉に眉尻を下げて「悪かったよ」と返した。
    「……悪いと思ってる顔じゃない」
    「どんな顔だ」
    「…………キスしたそうな顔」
     解っているじゃないか。そう言って、拗ねたふりをする口を塞いでしまいたかった。ほとんど衝動的な感情を、けれどもナワーブは堪える。してもいいのだが、そうすれば今度は顔を逸らして目を合わせてもらえなくなるだろう。それは看過できない。ナワーブは断固としてそう思っていた。だからこそ悩んでいるのだ。折角嫉妬をしてくれているのだから、と。
     というのも、ここまで至るのにふたりはそれなりの苦労を要した。嫉妬ひとつを現すにしては長い時間を掛けた。
     ナワーブのパートナーたるイライは兼ねてよりナワーブに惚れ込んでいる。だからか、イライは全てを受容していた。何があろうとナワーブを責め立てるようなことを欠片も起こさなかった。イライ自身がどんなに傷つこうとも飲み下して微笑もうとした。これは彼の来歴や種族が大きく関与してくるもので、一筋縄で解けるものではなかったのだ。嫉妬はその一環で、根が深いひとつでもあった。淫魔がたったひとりのパートナーを選ぶこと自体が稀有なのだから、その抱く感情が軽いものであるはずがない。イライはナワーブのことを殊更愛していたので、存外なほど嫉妬深かった。それが見たいと、ナワーブは強請った。イライはそれに応えようとして……大変だったのだ。
     まず、最初は泣かれた。ひどく泣き腫らしながら嫉妬を白状された。何事かと狼狽していたナワーブは呆気にとられ、同時に破裂的な愛欲を抱いた。可愛くて仕方がない。とにかく愛したい。そんな衝動のままに愛しては褒めそやした。「お前に妬かれるなんて夢みたいだ」と。「お前の全部を俺だけにおくれ」と。
     そんなこんなを数年の内に幾度となく繰り返し、今だ。
     頬を膨らませ、怒ったふりをした目で睨もうとするイライの、なんと可愛いことだろう。感慨と愛欲が溢れ、顔へと滲んでしまう。軍部ではあり得ない、イライの前だけで起こることだ。表情の取り繕いなど軍人が最初に覚えることのひとつである。自分がこんな風になるなど思ってもみなかった。けれども幸せだと、心底思う。
    「イライ、イライ」
    「…………」
    「怒らないでくれ。俺にはお前だけだよ」
     思うがままを伝えれば、イライは口を閉じたままナワーブの肩へ頬を擦り付ける。怒っている。そう言いながらも抱き寄せた腕から離れようとはしないのだから、内情が透けて見えるというものだ。解っていながら、ナワーブは顔を傾ける。腕の中にいっそう抱き寄せ、栗色の髪を頬擦る。許しを乞うように。さも、甘えるように。
    「どうしたら許してもらえる?」
     真赤い耳たぶに口付けるように言えば、抱き寄せるままの体が甘く揺れた。ごねるように擦り付けていた頬が甘えるように擦り寄せられ、体が傾けられる。先ほどの怒った振りとは一転、甘える上目遣いとなった青い瞳がとろりと蕩けてナワーブを映している。
    「……いっぱい、キスして」
     愛おしい体を抱き込んで唇を下す。幾度と触れても甘い唇に今日も触れて、舌で舐る。腕が首の裏に回され、ソファに頽れながらも互いに隙間なく抱擁を成していく。どうしたものかな。甘く熱い口付けの中、ナワーブは思う。可愛すぎて、止まれる気がしなかった。今日も。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖😭
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    soseki1_1

    PROGRESSハネムーンクルージングを満喫してるリズホワ/傭占
    (この後手マ♥でホワ🔮を5回はイかせるリズ🤕)
     麗らかな金色に白いベールを被せるハムエッグ。傍らに鮮やかに彩られたサラダを横たわらせた姿は、実に清々しい朝を連想させる。大皿の横に据えられた小皿にはフルーツドレッシングが揺蕩っており、そこから漂うさわやかな香りもそのひと役を買っていた。焼き立てのパンを詰めた籠を手渡したシェフ曰く、朝食時には一番人気のドレッシングらしい。客船に乗ってから数日、船員スタッフは慣れた風に微笑み「良い朝を」とだけ言って、リーズニングをレストランルームから見送った。
     依頼人から報酬代わりのひとつとして受け取ったクルーズは、リーズニングに思いの他安寧を与えている。慣れ親しんだ事務所には遠く及ばないものの、単なる遠出よりは幾らも気軽な心地で居られている。「感謝の気持ちに」という依頼人の言葉と心に嘘偽りはないとは、この数日で理解できた。クルージングの値打ちなど大まかにしか理解出来やしないが、おそらく高級な旅を与えられている。旅行に慣れない人々を満喫へと誘うスタッフの手腕も相応だ。乗船前は不信感すら抱いていたリーズニングも、今はこうしてひとり、レストランルームへ赴けている。満喫こそしているものの、腑抜けになった訳ではない。食事を部屋まで配膳するルームサービスは今なお固辞したままだ。満喫しつつ、警戒は解いて、身なりを保つ。この塩梅を上手く取り持てるようになった。
    2319

    soseki1_1

    DOODLE知らない間にフル⛏になって教🧪を愛でてる探🧲と、それを受け入れてる教🧪と露見 探教/フル教
     白いシャツが似合う人だった。だからその下にある青黒い痕がよく映えていた。
    「ムードがないね」
     いきなり服を剥かれたあの人は、切り傷を伴った痣を腹に晒したまま、慣れたふうに微笑んでいた。
    「相変わらずだ」

     少しずつ可笑しいと気付いた。最初は記憶が飛ぶ夜が続くこと。その夜の後はいつも決まって部屋にいると気付いたこと。それからあの人の様子。僕が記憶を飛ばして、自室のベッドで目を覚ました日。あの人はいつも決まって悪い顔色をしていた。この荘園には肌も何もかも髪だって白いやつもいて、片目の上に青痣を引っ付けてる奴もいる。試合が終わった後は大抵悪いもので、それを次の日に持ち越す奴だって稀じゃない。でも僕は、あの人の肌色だけはよく覚えていたから。だからあの人の、海に輝る太陽に焼かれた方がもっと似合うだろう肌が、部屋に篭っているからいつまでも白い肌が、首元辺りに宝石みたいな鱗が浮き出ている綺麗な肌が、その日だけ決まって悪いことにも気付いた。で、何でだろうと考えた。ハンターの中に苦手な奴がいるのか、それとも薬でもやり始めたか。規則性を見出そうとして、見つけられたものが僕の記憶の欠落と目覚めのことだった。それまでは、酒に溺れて酔いに感けたのだろうと思った。安酒には慣れているけど、それなりの品にこの体はちっとも慣れていない。だから食堂だとか談話室だとかに集まって飲んだ後は記憶が朧げなときも稀にあって、その程度がひどいんだろうと思っていた。でも思えば、僕は記憶が霞むことはあっても、飛ぶくらいに酷い酔い方をしたことなんてなかった。そんな無警戒な真似はするはずがなかった。じゃあなんで記憶が飛んでるのか。僕の体がおかしくなったのか。それがどうしてあの人の青い顔色に繋がるのか。色々考えて、僕は、体に埋まった石ころのことを思い出す。
    2002

    recommended works