足らぬ言葉と熱視線 ロナルドは悩んでいた。それは人からしたら小さな悩みであり、ロナルド自身も「いやしょーもないな」と思っている。さらに、その内容は恋人……今でもお付き合いをしているという自覚が湧かないが、すぐからかってきてすぐ死ぬ同居人についてのことだ。
「クソッ……関係を進めるって、どうすればいいんだよ!」
これがロナルドの目下の悩みだった。
ロナルドはドラルクに告白した。あの時はもう限界だったし、ただでさえ一緒に住んでいて距離が近いのに気持ちを隠し通すにも無理がある。恋愛経験五歳児と揶揄されるだけあって、ロナルドには余裕がなかった。ドラルクの作った唐揚げを口一杯に頬張ってるうちにぼろぼろ涙が溢れて、最終的に絞り出すような声で告白をした。
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