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    小説版両片思いghになるやつだったもの。
    江戸中で副長が銀さんに告白した!って噂になったと思えば副長さんが他の男もたらし込んでる!って浮気だなんやと騒がれやきもきする銀さんの話。

    #銀土
    silverEarth

    好きと言っても色んな意味がある先の大戦から江戸の復旧は進み、今ではまた天人たちの往来が増え宇宙外来品なる見慣れぬ道具が軒並み商店に並ぶようになった。危険ドラッグなどの闇商売も横行しやすいかぶき町では天人製の特殊な薬も出回るようになるのも時間の問題であった。

    そう。だから今、ここかぶき町で万事屋を営む坂田銀時の前で起こっているコレもまたそういう類の事件だろう。そう思い込むしかなかった。何せあの真選組副長土方十四郎が息を吐くように告げたのだ。銀時への好意を。


    「ちょ、おま…何?銀さんの事が何だって?」
    「あん?ったくそういうとこがだらしねぇっつってんだ」
    「いやいやその後」
    「 ? でも、全部引っくるめててめェらしくて好きだけどな?」


    それだ。それが何か?と言うように不思議そうに小首を傾ける様はまるで無邪気な子供のようで。
    あれれ?オカシイな。おめェってそんな小っ恥ずかしい事サラっと言っちまうタイプだっけ?いや、違ェェェ!と銀時は感情を制御出来ずにカウンターを叩く。そう、ここは居酒屋のカウンターだ。


    「あのォ…土方くん…酔ってる?」
    「てめェより後に来てんのにか?てめェこそメガネたち心配さすくらい飲むんじゃねぇよ」
    「そっかぁ!俺の方が酔ってんのかぁ!そうだよなぁ!じゃなきゃおめェが俺の事好きだのなんだの幻聴…」
    「あ?何言ってんだ。幻聴じゃなくてもてめェの事は前から好きだよ」
    「ハ…」


    先程まであんなに賑やかだった店内が食器の音すら鳴らぬほどしん…と静まり返る。
    え?もしやここにいる連中聞き耳立ててた?俺と同じように息飲む程ビックリして止まっちまった?と銀時は二重に嫌な汗をダラダラとかく。


    「そ…それってまさか恋愛的な意m…」
    「副長ォォォ!!!」


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    CAN’T MAKE暗い話になる予定なので閲覧は自己責任でお願いします。
    人魚銀土前編『決心』

    俺の恋人は人魚だ。

    最初にアイツが浜に打ち上げられてた所を見つけた時は、とうとう俺は飢餓状態が長すぎて気が狂いだしたんだと卒倒した。気を失ったのも一瞬の間のようだったようだが、目が覚めもう一度奴を見ると、ちゃんと腰から下が鱗で覆われていた為、幻覚では無かったと再認識し、清々しい笑みを浮かべて俺は再度卒倒した。助けた後に分かったことだが、黒く輝く髪とよく似て美しい輝きを放つ鱗を身に纏ったこの人魚は土方といい、あろう事かあの真選組の一員であるようだ。正直何がどうなって人魚であるこいつが真選組の副長の地位にまで上り詰めたのかは気になるところではあるが、ここまでくるともうどうでもよくなった。それより俺が困っていることは、ここ最近の記憶のほとんどが飛んでしまっている事だ。感覚としては、小学校の頃のアルバムを見つけてふと開いてみたらある特定の人の顔だけが切り取られていて、その人の顔が思い出せない不快さと、何故穴が空いているのか何故思い出せないのかという気持ち悪さが混ざりあったような感じだ。さて、俺は冒頭で俺の恋人は人魚だと言った為、土方くんが俺の恋人だということは皆も分かっていることだろう(どういう経緯で恋人になったかは割愛させてくれ、いつかその話はしてやるつもりだ)。そして俺が浜に打ち上げられていた土方のことを助けた(俺が人魚が存在しているのを目の当たりにして卒倒したということでもまあ別に良い)ということは、俺が人間であるのだということも説明しなくても分かるだろう。
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