DMC×94クロスオーバーケツ叩き文DMC×94ネタ
悪魔と吸血鬼では、根本的に種族としての性質が異なる。魔なるモノという大きな括りでは同じではあるが、吸血鬼は享楽と栄華を好み、悪魔は快楽と刹那を好むモノが多いため、種族的に相性が悪い。
ふわりと、赤と紺のふたつの外套が新横浜のビル街によって照らされながら揺れる。
紺は舌打ちをし赤になにか話しかけると後方を向き、空間を己が持つ刀で裂き、その隙間に入り消えていく。赤は苦笑いでそれを眺め、改めて夜の新横浜を見下ろした。
「なぁ、ロナルド。お前今日の昼間駅前でストロベリーサンデー食べてたか?」
「いや、食べてねぇし、そもそも今日俺は駅前にすら言ってねーんだが。」
パトロール前にそんなことを聞いてきたサテツが言うにはロナルドと思わしき赤い外套の男が駅前のカフェでストロベリーサンデーでを食べていたと言うのだ。
しかし、ロナルドは日中はロナ戦の執筆に追われ、外出したとて事務所近くのヴァミマ程度だったので確かに事務所は駅に近いが駅前には行っていない。
「見間違えだったのかなぁ……」
「第一そいつ一人ひたすらストロベリーサンデー食ってたんだろ?依頼の打ち合わせとか取材でもねぇ限り日中に退治人衣装は着ねぇよ。」
「それもそうだな。」
サテツを納得させパトロールを続けると、「ぎゃぁあああッ」とどこからか悲鳴が上がる。声がした方向に走ると見慣れた吸血鬼がいた。
「なにしてんだ野球拳野郎。」
「はぁ!?2人!?」
野球拳は路地の奥とロナルドを交互に見、「一体何を言っているんだ?」とサテツが路地の奥を見た。
「はぁ!?」
『I'm not grateful for the help from the fucking guys. That's why a vampire is ... oh(全く、せっかくクソ野郎どもから助けたのに礼も無しかよ。これだから吸血鬼って奴ァ……あっ?)』
赤い外套の、銀髪の男がいた。特徴としてはよく似た、遠くから見ると違いが確かにわからなそうな、ロナルドと同じような特徴を持つ男が巨大な両刃剣を片手にそこにいた。
「それで?退治人作家先生は俺との出会いをここからどう面白可笑しく書いてくれるんだ?」
「ちょっと今考えてるんで黙ってて頂けますかダンテさん……!!」
にやりと若人を揶揄う笑みを浮かべながら赤い外套の男ことダンテは、ロナ戦の原稿をまとめているロナルドに背後からちゃちゃをちょくちょく入れていた。