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    heaven_atelier

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    heaven_atelier

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    これはお風呂入っててふと思いついた突然クライマックスのドラロナ走り書き。
    ※暗い
    ※タヒネタあり
    ※無理やりハピエン(?)

    突然クライマックスのドラロナある夜新横浜に凶悪吸血鬼がやってきて大ピンチ。(雑な導入)

    これはダメだと直感が告げる。その場にいた全員が同様だっただろう。
    それでも折れぬのは矜持か退治人の魂か。立ちすくむ面々の中、一つの靴音がやけにうるさく響いた。
    「何に代えても」と言ったあの日の君を、ふざけたような退治の一幕を、今になって恐ろしく感じる。
    やめてくれ。待ってくれ。

    「ロナルドくん!!」

    置いていかないで。
    伸ばした手が空を切る。
    走り出した背中は振り返ることを知らないのか、気にも止めていないのか、はたまた振り返らぬことが覚悟と決めているのか。
    あぁ、君の守るものがここにいるからか。



    「……?」

    目の横をつたって耳に入った水の冷たさに軽く砂った。最悪の目覚めだ。

    「どこだここは…」

    ドラルクキャッスルⅡでないことは一目でわかる。というか教会か?嫌味か?
    棺桶の横で軽く土埃が立つ。

    「あーーーー!!!!」
    「うわーーーー!!」

    スナァ
    突然の自分以外の声に崩れ戻りつつ声の主を振り向いて、また崩れそうになった。

    「え、ロ、ロナルドくん…?」

    銀髪碧眼。まごうことなき美少年。
    ただ、背丈が随分と小さく……

    「あ、」

    そうだ。
    夢なんかじゃない。この腕に抱えた温もりを覚えている。
    じゃあこれはなんだ。
    私は死んだのか?だからってなんだってミニロナルドくんが…

    「……っ、」
    「あっ、おい待てって」

    後ろで叫ぶ小さな声を置き去りに逃げ出す。
    認めたくない。
    知りたくない。
    誰より幸せになって欲しい人。
    でも、自分の知らないところは嫌だ。
    三角の特徴的な耳。退治人だからとか言っていたくせに、私じゃない吸血鬼と結婚したのか。
    君の子どもだと喜んでやれる心の広い私じゃないことは、君がよく知っているだろう?
    なんで、どうして。

    「ヴァーーーー朝日ぃ!!!!」

    スナァ
    最早悲しくて死んだのか朝日で死んだのかよく分からない。
    このまま戻らずに散ってしまおうか。

    「はぁ、ったく。寝過ぎて元気になったのか?随分ハッスルなじじいだな」
    「死んだ人に乗るんじゃありませんゴリラ2世」
    「よし殴る」
    「あ〜あ、随分と瓜二つだこと」
    「そりゃあ本人だからな、勘違い砂おじさん」
    「ん???」

    ん??????
    え、聞き間違い??
    どういうこと???訳分からなくてまた死にそう。

    「200年も眠りにつくとか本当雑魚だな。おかげでこっちは人生二周目だっての」
    「…200年?」
    「そ。そんなに寝るくらいなら強がるなよ全く」
    「ゴリラがついに人語を介さなくなった?」
    「マジで一発殴られとくか?」ドス
    「本当に殴るやつがいるか!?同時報告やめろ!!」

    「あーもう。俺が死んだ〜って勘違いしたおまえが暴走して、あの吸血鬼やっつけたはいいけど、クソ雑魚砂おじさんだから200年も眠っちまったの。俺は人間全うした後、気付いたらこっち側になって第二の人生スタートしていて、おまえが起きるの待ってたら今日がその日だったって訳」
    「え、唐突に説明口調でまとめてきた」
    「だって長ェんだもん」

    「まあなんだ、助けてくれたのは感謝してるよ。ありがとな。でももう二度とあんな真似するなよ」
    「え、何。素直で怖い。というか!!君のがやめてくれない!?なんであのとき突っ込んで行ったの!?本当怖かったんだからね!!?」
    「……知ってるよ、」
    「あ、」

    そうだ。
    あれから人間全うしたってことは、ロナルドくんはずっと…

    「泣かないでロナルドくん」
    「っ、誰の、せいだよ」
    「ごめんね。でも君にまた会えて嬉しい」
    「………」
    「ちょっと!?そこは『俺も』じゃないの!?」
    「ふっ、はは、ばーか。必死かよ」
    「必死だよ!君のこと好きだもん!」
    「もんて。やめろ、お腹捩れる」
    「ねぇ、返事くれないの?」
    「なんでおまえが泣きそうになってんだよ。それより他に言うことあんじゃねェの」
    「……?」
    「…ここを……ドラルクキャッスルⅢにしてやってもいい…」
    「え!!プロポーズ!!??」
    「違う違うこの鈍感勘違いおじさん!」
    「あ!あ〜〜〜、君そういうの好きだもんね?」
    「悪いかよ。分かったなら早くしろ」
    「ふふ、そういうとこも大好きだよ。ただいまロナルドくん」
    「遅ェんだよ本当に。おかえりドラルク」


    おわり!!!!
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