帰路3ヶ月前くらいですかね。少年に会ったんです。会ったというか、曲がり角を曲がった先の、遠いところに立っていました。歳は13、4くらいで、二次性徴が始まったあたりの独特の雰囲気ってあるじゃないですか。いや私正直そういうの好きで。ああ勘違いしないでください。そこまで短絡的な人間じゃないですよ。何もせずにそのまま家に帰ろうとしました。
ただその子の近くにはちょっと行きたくて、通り過ぎるくらいはしてもいいかな、と思ったんです。都合のいいことに周りに誰もいませんでしたし。そのまま歩を進めました。もしかしたら話しかけられたりするかもしれない。そんな淡い期待も手伝って、彼に近付きました。
近付くにつれて分かったんですけど、彼、泣きそうな顔してたんです。なので私は寧ろこれは大人として何か話を聞いてあげた方がいいんじゃないかと思いました。それで声をかけようと口を開いたら
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