オーエン。あなたの家?の話聞きましたけど、なんで殺さなかったんですか?
……おまえには関係ないだろ。僕の家をどうしようが僕の勝手だ
家のことはどうでもいいです。ああ、ミチルが残念がってはいましたけど
……
西と東の魔法使いに止められたからやめたんですか?
どうでもいいだろ。首を突っ込んでくるなよ
別に首を突っ込むつもりはないですけど、なんでかなと思って。あなたらしくもない。あんな村、北の国ならいくらでもある。俺もあなたも気に食わないからと壊したことは何度もあったでしょう。それを若造に咎められたからやめたっていうのが腑に落ちなくて
……ねぇ、ミスラ。おまえは僕を知ってるの? 僕らしくないって僕の行動を批判するくらい、おまえは僕を理解しているの?
さあ? あなたが忘れたことをたまに覚えてるくらいですよ
その程度なら、勝手に僕を語るなよ。僕は誰にも強制なんかされない。僕はいつだって僕のやりたいようにやってるんだ。今回はあいつらの邪魔が入って興が削がれただけ。殺さないでくれって必死で懇願してくる賢者様の顔を見るのも面白かったしね
はぁ、そうですか
おい。自分から話を振っておいて興味をなくすなよ
なんかもういいかなって。あなたはあまり変わりないようですし
……変わってたらどうしたの?
殺します。腑抜けた北の魔法使いなんて見ているだけでむかつくんで
殺したって生き返るよ。何度だってね
それなら何度でも殺します。生き返らなくなるまで
……(変なの。何故か安堵してる……なんでだろ)
とりあえず、むらむらしてきたんで殺していいですか?
はっ。やれるもんならやってみろよ