告白された話「好きです」
シンシアが告白されているのは何度か見た。
彼は、人当たりがよく、気さくで、いつも笑顔だから人を不快にさせることが少ない。比べて、ハスキーは感情は豊かだと自分では思っていたが、周囲から「いつも無愛想で、分からない」と言われて衝撃を受けた。
だからこそ、今の状況が理解できない。
ハスキーは、顔を真っ赤に染めて俯いているグリフィンドールの女の子と、ホグワーツの前に広がる黒い湖の船着場で向き合っていた。
「えっ…と…」
シンシアはハスキーに告白されるまで、全ての告白を断ってきた。
「俺はまだ恋愛とか分からないから、ごめん。でも、これからも友達でいようよ」
と、笑顔で断っていた。
もちろん告白した子は泣いていたけど、翌日、シンシアがいつもの様に話しかけて、午後にはその子のいつもの日常を取り戻させていた。
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