多忙そうなカルマ
徹夜明け終わった帰宅 後輩？と彼女に会えてない…おれも
1ヶ月会えてない！このままでは振られる…
俺なんか半年会ってないけど…
えっそれはやばいですよ⁉️
いや彼女も忙しい人だし
でもそれ……付き合ってるって向こう思ってる？
…

一方奥田さん
ひと段落したタイミング、助手の人とかと飲み
奥田さん彼氏いましたっけ？合コン来ません？
彼氏います
えーっ盛り上がる
でももう半年会ってませんね…
えっそれ大丈夫？
でも連絡は取ってますが…
でも〜興味ないのかも？て思われません？誰かに取られちゃうかも
そ、そんな…ガーン
ちょい早めに解散、カルマから電話
はい
急にごめん、今大丈夫だった？
はい！今日は目処がついて久々に同僚と飲んで…

戴宗さんの態度が悪いのって、必要以上に人と仲良くならないようにしてるんじゃないかなと思ってるんですが、それでもだんだん色んな人に絆されてそうだし、自分からも翠蓮たんを憎からず思い始めてからはなんかも〜翠蓮たんの愛情に絆されてるのを自覚しながら、でも昔の洪信さんからの愛情も思い出すし(それをうまく受け取れなかった自分のことも思い出して辛いけど)、あの時の喪失感をもう味わいたくないから、ってちゃんと翠蓮たんのこと手放さないように切り替えてくれたら良いな〜〜〜って思うけどここまで思えるようになるには戴宗さんどれくらいかかるんですか

「花なんか別に好きじゃなかった」
ぷつり、ぷつり、ぷつり。
「だからそうやって、千切って遊んでいるのか」
ひ、ふ、み。
「これは、まじないだ」
ひら、ひら、ひら。
「まじない？」
　フウガの手の中で可憐に咲いていた白い花は、挟んだ指に引っ張られ花弁を摘み取られていく。
　モクマは見ていた。里に下りてきたフウガが先程、里に住む少女からこの花を差し出され、笑いながら受け取っていたのを。確かにあの時、フウガは笑っていた。目鼻立ちが整った美しい少女と、フウガ。並んだ姿がよく似合っていると息を呑んだほどだった。
　里の者達と手を振り別れたフウガは、常紅樹が生い茂る森の中へ花を手にしたまま入っていった。モクマもその後に続いた。ついて来いと命じられたから。