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    riza

    エメあのだったりエメアゼだったりエメ光だったり箱推し3Lなんでもあり

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    riza

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    【rizaのエメ光♀】
    「デートみたい?デートだよ?」
    #この台詞から妄想するなら #shindanmaker
    https://t.co/hckXrMQeba
    これは開き直ったエメトセルク

    いつものミコッテ♀ヒカセンだよ

    #エメ光
    emeLight

    ※謎時系列イマジナリーラザハンにいる
    ※実際のラザハン風は多分違うと思う

     まだ土地勘のないラザハンで、ほとんど拉致されるように連れ込まれた店にはウルダハでもなかなかお目にかからないような服や宝飾品が並んでいた。
     彼が選んだ数着のドレスごと店員に任せられたかと思ったら試着ファッションショーの開催となり、頭に疑問符を浮かべたままサベネアンダンサー仕込みのターンを彼の前で決めること数度。
     そういえばこのひと皇帝やってたんだっけと思い出すような審美眼で二着が選ばれ、それぞれに合わせた靴とアクセサリーが選ばれる。繊細な金の鎖のネックレスを彼に手ずからつけてもらったところで我に返ると、既に会計が済んでいた。
     当然のような顔をして荷物を持ってエスコートしてくれるまま店を出たところで代金についてきけば、何故か呆れたように、プレゼントだと言われてしまった。
    「今日なんかの記念日とかだっけ……?」
     さすがに世間一般的に重要だとされるような、そういうものは忘れていない、はずだ。そう思いながらおそるおそる問いかける。
    「私にとっては、ある意味で毎日そうだがな。まあ、奢られっぱなしは気がひけるというのなら、今日と明日のお前自身を対価にいただこう。どう過ごすのかは概ね考えてあるので、おとなしくついてくるだけで構わない」
     彼は口の端を片方だけ上げて、見慣れた笑みを浮かべている。機嫌よく、しっぽを立てた猫みたいな顔をして。だからこの提案を彼は楽しんでいて、そう、多分、わたしと楽しく過ごしたいと言ってくれている。
    「それって……」
    「うん?」
    「……なんか、デートみたい」
     思わずわたしが漏らした一言に、見上げるほどのガレアンの男の片眉が跳ね上がったのが見えた。
    「デートみたい、だと?」
     その眉間に第三の目は今は無く、着ているものもラザハン風の布地がたっぷりとした風通しが良い服装だ。上背があって体格のいい彼は違和感なく着こなしていて、率直に言うと、とてもかっこいい。
     先程からのまったく慣れない体験で、どこかふわふわぼんやりしたまま見上げていたわたしをどう思ったのか、ふと彼が吐息で笑った。
     そしてそのまま、おもむろに跪く。
    「みたいも何も、デートのつもりでお誘いしている」
     恭しく差し伸べられた手は大きくて、ラザハン風の出で立ちに合わせた今は素手だ。その少し乾いたような感触とあたたかさをわたしはよく知っていて、触るのも、触られるのも大好きだった。
    「お受けいただけるかな?」
     だからそんなふうに手を差し伸べられてしまっては、断れるはずもない。もとより断るなんて選択肢は、なかったのだけれど。
    「お手柔らかにお願いします……」
     なんと言えばいいのかわからず、素直な気持ちを告げてその手を取る。だってなんだか、とても素敵で、とんでもない目にあわされそうな気がしたから。
    「なんだそれは」
     そんな様子がおかしかったのか低く笑った彼は、わたしの手の甲、手首の近くにそっと唇を落としたのだった。
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