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    ❤︎于ェ」レシー❤︎

    ❤︎@Chelsea_peach❤︎

    いつかちゃんと描く

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    POIPOI 37

    ※なんでも許せる人向け性癖ひゅうはん

    正宗財閥の坊ちゃん日向は昔からお屋敷でたまに見かける美少年の泛塵くんをお手伝いさんか何かだと思っていたけど、それにしてはテラスに座って庭をぼーっと眺めるだけでなにもしない、たまに話しかけてみても愛想が無いし、母親が帰ってくると入れ替わるように帰ってしまう。一度、いつも眺めているから庭の薔薇を摘んで渡してやったらクスリと笑って「塵だな」とか言われた
    しばらくして一家の大黒柱である父親が病死してしまう。通夜の席で雨の中屋敷の外に立ちすくむ泛塵を見つける。駆け寄ってみると今まで表情を崩すことのなかった泛塵が取り乱しているのを察する。
    「坊ちゃん…!あの人は、旦那さまはもう、いないのか」
    すがる指から動揺が伝わってくる。
    「お父様なら一昨日亡くなった。通夜に出るならこっちに…」
    「……通夜には出れない。そうか、あの人は、死んでしまったのか」
    そう言って泣き出してしまう泛塵。あの愛想の無い少年の泣く姿を見て父親との仲が相当深いものだったと悟る。
    「どうして…?せめて葬式くらいは…」
    「もういい。僕が来ていたことを誰にも話すな…。」
    そう言って帰ってしまう泛塵。屋敷に戻ると母親に鉢合わせる。
    「坊や…」
    「母さん。あの人は誰なの?すぐに帰ってしまったよ。葬式にも出ないみたいだ。」
    「…それで良いの。あの人はこの家には関係のない人よ。もうこの屋敷には来ないわ」
    その日の夜、日向は母親と叔母の会話を聞いてしまう。
    「……一緒になったは良いもののまったくあの人は趣味の悪い人だった。私が家を開ければ娼婦を呼んで、挙句に愛しているなどと…黙っていれば良い気になって……」
    ここで日向はあの少年は父親が呼んでいた男娼だと知る。同時にふたりが深く愛し合っていたことも悟る。
    父親は顔の広い人だったから告別式にはたくさんの人が集まった。もしやと思って屋敷の周りを歩いてみると屋敷を見つめ立ちすくむ泛塵が居る。日向に気付くと逃げるように走って行ってしまった。

    父親が死んでから1年くらい経った頃、ふと窓の外を見てみると見知った少年がこちらを見て立っている。急いで外に出てみると、久々に見た泛塵はひどくやつれた様子で身体には無数の傷跡があった。
    「坊ちゃん…」
    日向を見て涙ぐむ泛塵。
    「…久しぶりだね。」
    「僕は…僕はこの屋敷で過ごした日々が忘れられないのです。あの人が死んでしまって、今度こそ僕の居場所は無くなってしまった。」
    そう言って泣き崩れる泛塵を不憫に思った日向が抱きしめてやると、泛塵は顔をあげて日向の頬を撫でながら
    「ああ坊ちゃん、あの人によく似ている…」
    と言う。泣き腫らした目で日向を見つめる泛塵に、日向は初めての劣情を覚える。
    それから2人は逢い引きを繰り返すようになる。こんな事母親にバレるわけにはいかない、罪悪感すらも気持ちを燃え上がらせた。
    親に売られ生きていくために身体を売るしかなかった泛塵にとって、愛人ではあったが愛する人を失った今、幸せな思い出に縋りその子息である日向といる時間が全てだった。ほとんど日向の父親に養ってもらっていたので得意先が居なくなってからは複数の客の相手をしていた。乱暴な客もたくさんいた。
    会うたびに別れたくないと泣く泛塵に心を痛めながらも、幼い2人にはどうすることも出来なかった。
    続く
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