夜明け前、夜闇に溶けて暗いグレーに染まった天井が目に映る。ぱちぱちと瞬きをして、自分の目が覚めていることに気がついた。
隣で眠っている恋人を起こさないようにそっと体を起こす。頭を動かしてベッドヘッドに置かれているデジタル時計を見れば、未だ深夜と呼べる時間を指していた。

外は不気味な程に静かで、見ればもう三月だというのに雪が降っている。道理で、と納得した。
そういえば、今年は異常気象だとかで、先月も、先々月もひどく寒かった。東京にこれほど雪が積もったのは何年ぶりどころではないらしい。言われてみれば、冬弥の記憶にも雪が積もる東京というのはあまりない。
この分だと桜の開花宣言も遅いのだろうな、と思ったところで、ふるりと体が震えた。寒い。なにか羽織るものを取りに行こうかと思ったが、その為には足を冷たい床におろさなければいけない。その方が寒そうだな、と冬弥は少しだけ毛布を引き寄せた。

主人×猫Ⅱ●
因为要工作的缘故，今天彰人不得不让猫独自在家。
“冬弥，要好好呆在家哦。我做好了便当放在餐桌上了，中午的时候把它放在旁边的微波炉里热一下就好。微波炉的用法还记得吧？”
“……嗯！”冬弥跟随着彰人走到玄关，得知主人要上班后失落的低下头，但还是乖乖的应了声。
头顶处传来了柔软的触感，冬弥抬起头就看到彰人把手放在自己头上摸。
“下班后我就回家陪你玩，好吗？冬弥”
彰人轻声安慰着猫。
“好！彰人、一路顺风！”
“噢，我出门了。”
彰人踏出家，关上了门。
屋内静静的只剩下冬弥一只猫（一个人）。
原本冬弥只是打开电视收看各种栏目，但是又因为完全搞不懂人类的想法，电视里的内容对于一只猫来说是一窍不通。