ある「元」光の戦士の6.01その12 斬撃、殴打、旋回し、そして炎。すさまじく動くフィーネの動きに、リーンは合わせようと必死に立ち回るが及ばない。
「フィーネさん、なんだか戦っているかのようですね」
「食べることは生きるということ。食べ物を作る調理場は、戦場だよ」
「わからなくもないんですけど、無駄な動きが多いと思います」
リーンは最近遠慮がなくなった、一体誰に似たんだろう。と、寂しさを感じつつもリーンの成長を喜ぶフィーネは頬に流れる汗をぬぐうと一息入れる。
「みんなの分も作ったから焼けたら食べてね」
調理開始後、一度はカットリスに「仕事に戻れ」と言われ散り散りになっていた職人たちだが、闇の戦士でもあるフィーネがのアクロバティックな調理に人が集まっていた。
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