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    sugasugatamama

    成人済shipper

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    sugasugatamama

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    ディンルク前提のルークとアソーカの話

    cyar'ika アソーカが久しぶりにルークのアカデミーを訪ねると、すでに数人のひとが出入りするようになり、施設もだいぶ出来上がっていた。
     ルークはアソーカの来訪を大いに喜び、弟子たちを紹介し、一通り施設やその周辺を案内し、それからようやく腰を落ち着けて近況を報告し合った。ルークはアソーカから世の中の流行や社会の動きについて詳しく知りたがった。銀河中を旅して回っているアソーカはあらゆることに精通し、さまざまな文化や歴史についてもよく知っていた。
     ルークの淹れた渋いお茶を啜り、穏やかな木漏れ日のさす木陰のベンチに腰掛け、のんびりと過ごす時間はあまりに穏やかで、二人は時間を忘れて話しあった。
     しばらくして話題が途切れ途切れになった頃、ふとルークが思い立ったように尋ねた。
    「君はマンダロリアンの文化に詳しいよね」ルークは確認するように聞いた。「“cyar'ika”ってどういう意味かわかるかい?」
     アソーカは目を瞬かせた。
    「……誰からその言葉を聞いた?」
    「例のマンダロリアンから。彼、時々ここへ子どもを連れて来るんだ。グローグーはジェダイにはならないにしても、力の訓練が必要だからね」
    「なるほど」
     アソーカはニヤリと笑った。もしこの場にかつての師であったアナキンがいれば、悪戯好きな彼女のその微笑みに顔を引き攣らせていただろう。
    「ちなみにどんな場面で彼はその言葉を使ったの?あなたたちは何をしてたの?」
    「えっと」ルークは目を泳がせた。「僕らは二人でちょっと……体を動かしていたんだ。訓練みたいなものだよ」
    「訓練ねえ」
    「彼は熱中し過ぎて一瞬我を忘れて、僕に向かって“cyar'ika”って言ったんだ。でも次の瞬間には冷静になってひどく謝ってきた」ルークは声を潜めた。「この言葉はMando'aでいうところの“ダンク・ファリック”とか“バンサのクソ”みたいな意味なのかな」
     アソーカはもう我慢できなかった。クスクス笑いながら「ああ可愛いわたしの甥っ子」と言ってルークの頬をキュッとつねった。
    「なんなの?」ルークはアソーカの手を避けて顔を顰めた。
    「その言葉は罵倒なんかと一緒にしちゃ駄目だよ、マスタールーク。すっごく綺麗な言葉なんだから」
    「意味は?」
     アソーカはルークに耳を貸すよう手招きした。
     説明を聞いてルークは最初目を瞬かせたが、次第に恥ずかしそうに眉を寄せ、それから顔を伏せてしまった。
    「あなたたち、凄く可愛いことになってるみたいだね」
     手で顔を覆い唸っているルークを横目に、アソーカは少し苛めすぎたかと思っていたが、ルークが「こんなことで謝るなんて……臆病なマンダロリアンめ……」などとぶつぶつ文句を言うのを聞いて、アソーカはまた闊達に笑い声を上げた。
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    sugasugatamama

    DONEマンダロリアンの二次創作
    30代ディン・ジャリン×20代ルーク・スカイウォーカー

    みすみさん(@mismi_0108)とのオフ会で出たお題(アソーカ+アルコール)のdinlukeです
    現代パロかつ、映画トレインスポッティングの一部パロディでもあります

    設定年齢口調は独自設定。ディンさんがルークに振り回されています
    同時にボソカbosokaとアニパドもいます!
    ※誤字脱字は見つけ次第直します
    ようこそ、我が家へ 同僚の友人のバンドがクラブでライブをするというからついてきたが、俺は今断らなかった自分を密かに恨んでいた。クラブはダウンタウンにある昔ながらのバーの地下にあり、若い客の熱気と騒音とアルコールや汗や煙草による悪臭に満ちていた。換気扇などもはや一つも機能していないのか、煙草の煙が薄暗い天井に溜まり、会場はステージを中心にフロア内をパタパタと照らす照明の光を受けて薄ぼんやりと白んでいる。人の多い場所は苦手だ。さらに言うと、騒がしいのも得意じゃない。しかし、せっかくの同僚のボ=カターンの誘いであるし、時には息抜きも必要だと思ってついてきた。家に帰れば現実が待っている。もちろん、その現実を大切に思っているが、床に散らかった子どものおもちゃや溜まりに溜まった洗濯物、埃をかぶった本やBDやDVD、賞味期限ぎりぎりの調味料や子どもが好きな甘いお菓子、アルファベット型のショートパスタでいっぱいの食品棚、割れないプラスチックの食器、そんなものを思うと時々無性に叫びだしたくなる。子どもを疎ましく思ったことは一度もない。あの子を愛している。でもかつて整理整頓された部屋で、読書や映画鑑賞にゆっくり時間を割いていた数年前を思うと、今の自分の身動きが取れない様子に息が詰まる。息子が学校の同級生宅にお泊り会で家を留守にすることになった時、小躍りしそうになるほど嬉しかった。久しぶりに取れた一人の時間を満喫するつもりだった。しかし、結局仕事が押して午後休は潰れ、いつもの通り定時を大幅に過ぎてやっと職場を後にできた。今さら家に帰って部屋を掃除したり、本を読んだりする時間はない。むしろ一食分の夕食を作るのが手間だった。そもそもあの子がいないんじゃ、中途半端な時間にいそいそと家に帰っても仕方がない。どこかで適当に食事を済ませようとかと頭を悩ませていると、同じように残業上がりのボが「まだいるなんて珍しい。いつもなら仕事が終わったら一目散に帰るのに」と話しかけてきた。彼女は俺の事情を知ると、今夜恋人とダウンタウンで外食してからライブに行くことになっている、せっかくだから一緒にどうだと誘ってきた。
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    sugasugatamama

    DONEマンダロリアン二次創作。season3までのネタバレあります。
    ディン・ジャリン×ルーク・スカイウォーカー前提で、ルークとアーマラーがちょっとお喋りするお話。
    大切な仲間を守りたいアーマラーと迷えるジェダイのルークと、諦めが悪いディンさんと可愛いグーちゃんが登場します。
    アーマラーのキャラが最後まで良く分からん…難しい。
    街を歩く 緑の肌を持つ小さな子どもが鍛冶場へひょこりと顔を出した。彼はまるで自分の家のように広い作業場を歩き回った。その場には私しかおらず、彼も一人だった。どうして幼子がこんな場所に一人でいるのかと尋ねると、彼は一人ではないと首を横に振った。どう見ても一人にしか見えないのに、それがなんだか可愛らしくて、ついくすりと笑いを零すと、彼は物珍しそうに私をまじまじと見上げた。それもそのはずだろう。私は彼の前でも、誰の前でも笑わない。笑うのは苦手だし、冗談を理解するのはもっと苦手だ。でもそれが下手でも苦労したことは特になかった。
    「グローグー、あなたの親を探しましょう。きっと彼はあなたを探している」
     言うと彼は両手を差し出し、抱き上げる様に乞うた。今度は私が驚く番だった。子どもを抱いたことなど一度もない。私はマンダロリアンたちが彼らを育てる様子をただ見てきたが、私自身が子どもに触れたことは一度もなかった。戸惑っていると、グローグーはどうした、と言うように小首を傾げた。
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